米国男子ツアー

タイガー・ウッズが「FedEx Cup」初代王者に!/2007年米国男子レビュー

2007/12/22 10:34

2007年シーズンから新たに導入されたポイント争奪戦「FedEx Cup」。賞金獲得レースと並行して行われるポイント獲得レース、そのチャンピオンが手にする賞金は破格の1,000万ドル。栄誉ある初代王者に名を刻むのは誰なのか、例年以上の注目を集める中、2007年シーズンは開幕した。

開幕戦を制し絶好のスタートを切ったのは、2003、2004年シーズンのマネーキング、ビジェイ・シンタイガー・ウッズは3戦目までを欠場し、第4戦「ビュイックインビテーショナル」からの登場。すると、まるで指定席に腰を下ろすがごとく、当然のように勝利を飾る。これで昨年から続くPGAツアー出場試合連勝記録を「7」に伸ばし、タイガーの新シーズンは華々しく幕を開けた。その後、第6戦でフィル・ミケルソンが今季初勝利、第12戦でビジェイが今季2勝目を達成。すると、第8戦の「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」で連勝記録が途絶えたタイガーが、気落ちすることもなく第13戦「WGC CA選手権」で今季2勝目を飾り、にわかにランキング上位の選手がしぼられてくる。

メジャー初戦「マスターズ」を制したのは、当時は知名度の低かったザック・ジョンソン。惜しくも2位に終わったタイガーだったが、一ヶ月後の「ワコビア選手権」で今季3勝目を獲得。着実に勝利を重ねる一方、6月には待望の第一子を授かるなど、公私ともに充実したタイガーの勢いは、昨年と同様シーズン終盤に入りさらに増すことになる。

「WGCブリヂストンインビテーショナル」、メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」を制覇。「FedEx Cup」プレーオフでは4試合の内の初戦を欠場するが、第3戦、最終戦で連続優勝を飾り、鮮やかに「FedEx Cup」初代チャンピオンの称号を獲得。最終的には16戦に出場して7勝、4割を超える驚異的な勝率を記録し、3年連続8度目のマネーキングも手にした。標準を絞った試合にのみ出場し、確実に勝利を奪う。まさに一段上のレベルに立つタイガーのみが成せる離れ業だろう。

一方、日本勢では今田竜二が躍進。5月の「AT&Tクラシック」では、ザック・ジョンソンとプレーオフの激闘を演じ、敗れはしたものの初勝利が近いことを予感させた。今田は賞金ランクで自己最高位の65位、「FedEx Cup」でも最終戦まで勝ち残るなど、来季でのさらなる活躍を期待させるプレー内容だった。また、シーズン終盤まで来季シード権喪失の危機にあった丸山茂樹は、残りあと2試合となる「ギン・シュールメールクラシック」で起死回生の2位フィニッシュ。土壇場で賞金ランク125位以内に滑り込み、来季シード権を獲得した。来季は今田と丸山茂樹の2名が米国ツアーに参戦するが、久々となる日本人優勝者の誕生に期待したい。