2019年 全英オープン

風のみぞ知る? 松山英樹、2年ぶり“アイリッシュリンクス”に挑む

2019/07/17 06:00
最後の予選落ちから1年が経過した松山英樹

◇メジャー第4戦◇全英オープン 事前情報(16日)◇ロイヤルポートラッシュ(北アイルランド)◇7344yd(パー71)

あの屈辱から1年。松山英樹は1試合1試合を積み重ねて、ここにまた戻ってきた。カーヌスティの2日目に、最終ホールでたたいたトリプルボギー。カットラインに1打届かず週末を棒に振ってから今までずっと、松山は全試合を日曜日まで戦い抜いてきた。

2週間前の米ツアー「3Mオープン」を7位で終えてからは、「疲れもあった」と日本に一時帰国したという。だが、北アイルランドに着いてからは精力的だ。すでに、前週土、日に18ホールずつをラウンド。月曜日は練習にとどめたが、この日火曜日はアマチュアの金谷拓実(東北福祉大3年)、堀川未来夢と9ホールをともにした。

前試合まで、徐々に復調気配を見せていたゴルフの状態だが、「ショットがちょっと悪くなっている」と、この日はアイアンショットで不満そうな表情が多くみられた。今週はメジャー大会で取材陣の数も膨れ上がっているが、「明日があるので、(調整)できれば対応できると思う」と、言葉少なに口を結ぶばかりだった。

アドバンテージを挙げるとすれば、松山にとって、この土地のリンクスは初めてではないことだ。2年前に出場した欧州ツアー「ドバイデューティーフリー アイルランドオープンbyロリーファウンデーション」は、ロイヤルポートラッシュと同じ海岸線にあり、西にわずか8キロしか離れていないポートスチュワートGCで開催され14位で終えている。

ここまでは天候も穏やかで、暖かく、風も強くは吹いていない。週末に向けた予報も、そこまでひどいものではない。だが、何が最大のハザードかは経験で知っている。コースの難易度や戦略、スコアの見通しに対するほとんどの質問に「風次第です」と答えたのも、まんざら“不機嫌だったから”という理由ばかりではないかもしれない。(北アイルランド・ポートラッシュ/今岡涼太)

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