国内男子ツアー

プレーオフを制して今季2勝目、ツアー通算8勝目<深堀圭一郎> ANAオープンゴルフトーナメント

2005/09/19 09:00
今季2勝目を挙げ、賞金ランクトップに立った深堀圭一郎

戦い終えても、しばらく震えが止まらなかった。インタビューに答える唇も、震えていた。一時は、2週連続優勝を狙う今野康晴に2打差をつけられたが、最後まで諦めないのが身上だ。勝負が緊迫するほど、集中力が高まっていく。立ちはだかる壁が大きいほど、燃えてくる。

「自分の弱さに負けないように。前しか見ていなかった」。

上:インタビューでは、自分の描いていたシナリオどおりにいったと語る深堀圭一郎 下:ANAの客室乗務員に囲まれ記念撮影をする深堀圭一郎

土壇場の17番パー5で追いついた。残り139ヤードからピン2.5メートルにつけたバーディチャンスをねじこんだ。武者震いが来たのはその直後だ。体の奥がジン・・・と熱かった。

「アドレナリンが出ている」と、感じた。首位タイで迎えた18番の第2打は、ピンまで128ヤード。キャディのサイモンさんは「9番アイアンで行こう」と言った。深堀は、迷った末にピッチングウェッジを握った。

いつもなら、常に的確なジャッジを下すサイモンさんの言葉に素直に従っただろう。まれに見る激戦にひどく興奮しながらも、頭の中は冷静だった。いまは気合が入っている分、球が飛びすぎる可能性がある。
それを計算して、短めのクラブを持った。奥の傾斜を利用して、戻ってきたバーディチャンスはピン横8メートル。
ほぼ同じ距離につけた今野と互いにパーで分け、勝負はプレーオフに突入した。

トーナメントで起こったルール裁定の実例

<サントリーオープンゴルフトーナメント>

2日目、14番ホール(パー4)グリーン上で競技委員要請があった。プレーヤーAは6メートルほどのパッティングに入るときに、3メートルほどの半分くらいのパッティングライン上でイメージを描くため空中で素振りをしていたが誤ってクラブをソールしてしまったとの事でした。

競技委員の裁定は、パットの線に触れたとし、プレーヤーAに2ペナルティを加えるように告げた。規則16-1a読者の皆さん、パットの線の近くで行動を起こすときはそれなりにリスクを背負っていますのでご留意を!