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ANAオープンゴルフトーナメント/チャワリット・プラポール

タイ人チャンピオン第1号は、週3万円のキャディ生活から始まった

初めての優勝インタビューは、母国語で「ミークワンスー!!」と、喜びの第一声を上げた。地元・北海道在住の友人、山下ソムチットさんが訳してくれた。「本当に、嬉しいです!」

日本ツアー参戦1年目にして、チャワリット・プラポールは早々と歴史に名を刻んだ。「僕にこんな栄誉が訪れるなんて・・・まだ信じられません」。ポーカーフェイスがたちまち崩れて、満面笑顔がこぼれ出た。

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その人懐っこい笑顔とは裏腹に、強烈な負けず嫌いだ。それはゴルフだけに限らない。暇つぶしのテレビゲームでも、大いに発揮される。「うちの小学生の子相手に真剣勝負してる・・・。子供が、そのまま大きくなったようなやつです」。こう証言するのは、転戦中にプラポールが身を寄せている、兵庫県伊丹市の上江洲安秀さんだ。それは、子供のころに身につけたハングリー精神。

タイの首都・バンコクから約160キロ東にあるチョンボリ地区に住んでいたプラポールが、本格的にゴルフを始めたのは9歳のときだが、実は19歳になるまで自分のクラブを持っていなかった。国内ではゴルフクラブは非常に高価なもので、当時のプラポールには手に入れらなかったのだ。

家族の援助も受けず、自宅から歩いて10分のネイビーゴルフクラブで週3万円のキャディをしながら、貸しクラブで腕を磨いた。

年に1回行われていたキャディ選手権で3連覇を果たすなどめきめきと頭角をあらわして、ようやく「マイクラブ」が持てたのはナショナルチームに選抜されたときだ。有望選手として、無償のクラブが支給された。

それを持って、22歳で母国を飛び出し、1998年には、アジアンツアーで2勝(オリエントマスターズなど)。そしてこの「ANAオープンゴルフトーナメント」でつかんだ生涯最高額の優勝賞金2,000万円は、すでに一部を、母国の寺院に寄付すると決めている。

母国では、自分が得たものは必ず、人に分け与えるという伝統があるそうだ。「そうして、もっと良いことが再び自分にも巡ってきますように・・・。タイの文化です。」

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