夢を諦めかけた「女子オープン」 葭葉ルミは初日3アンダー

◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 初日（27日）◇千葉CC野田コース （千葉県）◇6677yd（パー72）

前半組からスタートした葭葉ルミが第1ラウンドを5バーディ、2ボギーの「69」でプレーし、3アンダーと上位で第1ラウンドを終えた。最終日最終組で回った、前週「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」（8位タイ）からの好調を維持し、2年ぶりのツアー2勝目へ好発進を決めた。

最初の10番でボギーを先行させたが、11番（パー5）で1mにつけすぐに取り返すと、「パッティングがよかった」と13番、15番で3mのバーディパットを沈めた。後半3番（パー5）では127ydを9Iで、7番（パー5）では60ydをSWで、ともに50cmにつけてバーディとした。飛ばし屋らしく4つのパー5のうち、3ホールでバーディを奪う展開に「飛んで曲がらない人が有利。アドバンテージは感じている」と自信の表情を見せた。

葭葉にとって「日本女子オープン」は、2011年にプロツアーデビュー戦を飾った思い入れの強い大会だ。男子ツアー「中日クラウンズ」の会場でもある名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースで行われた11年大会は、2日間19オーバーで予選落ち。プロの厳しさに直面し、「プロの世界ってこんなに難しいんだ。プロになるのやめよっかな」と夢を諦めかけたという。それでも、持ち前のパワーを武器に着々と成長。16年の「ニッポンハムレディス」で初優勝を飾った。

今年6月の海外メジャー「全米女子オープン」を経て、クラブセッティングも見直した。コーチやメーカーと相談し、アイアンはより難しいとされるマッスルバックに変更。シャフトも男性の使用が多いハードスペックのダイナミックゴールドに変え、それがマッチした。「縦の距離が合わせやすくなった」という。

同じナイキとウエア契約を結ぶタイガー・ウッズの復活優勝も刺激になった。「ウエアに見合う選手になりたい」と、初のメジャータイトルへ照準を合わせた。（千葉県野田市／柴田雄平）