隣のグリーンから打っちゃった!葭葉ルミ、罰打を加えず失格
千葉県のグレートアイランドCで開催されている「伊藤園レディス」2日目、葭葉ルミが隣のホールのグリーン上からショットを放った上、罰打を申告しなかったとして、スコアの過少申告を理由に失格となった。
葭葉はこの日、8番(パー4)でティショットを大きく右に曲げ、ボールは隣接する14番ホールのグリーン上に載った。
ゴルフ規則は、プレー中のホール以外のグリーンを「目的外のパッティンググリーン」と定め、球がある場合は罰なしに救済措置を受け、このグリーンの外から球を打たなくてはならないと規定している(規則25-3)。違反した際の罰打はストロークプレーでは、2打となっている。
しかし、葭葉は14番のグリーンに「あるがままの状態」の球をプレー。2罰打を加えることはせず、ホールアウト後にスコアを提出した。その後、指摘を受け失格となった。
葭葉は「理解していなかった自分が悪い。いい勉強になった」と肩を落としたが、ある勘違いをしていたと明かした。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)はローカルルールで、予備グリーン(サブグリーン)を、あるがままの状態の球をプレーしなければならない「スルーザグリーン」として扱うと規定。葭葉は、隣接ホールのグリーンも同様に扱われると思っていたのだという。
ちなみにこの罰打がなかったとしても、葭葉は通算1オーバーで2日目を終えていたことになり、予選落ちしていた。
なお、2016年1月からはゴルフ規則が改定され、罰を受けていたことを知らずに過少なスコアを提出した場合、今回の葭葉のように競技失格にはならず、違反に対する罰打にスコア誤記による2罰打を加え、競技を続行できるようになる。(千葉県長南町/糸井順子)
<ゴルフ規則>
用語の定義
62 目的外のパッティンググリーン
プレー中のホールのパッティンググリーン以外のすべてのパッティンググリーンをいう。委員会によって別の規定が設けられている場合を除き、目的外のパッティンググリーンという語の中にはコース内の練習パッティンググリーンや練習ピッチンググリーンを含む。
プレーについての規則
25-3 目的外のパッティンググリーン
b 救 済
プレーヤーの球が目的外のパッティンググリーン上にある場合、プレーヤーは球をあるがままの状態でプレーしてはならない。プレーヤーは、罰なしに、次の救済を受けなければならない。
プレーヤーは球を拾い上げて、(a)救済のニヤレストポイントから1クラブレングス以内で、(b)救済のニヤレストポイントよりもホールに近づかない所にその球をドロップしなければならない。救済のニヤレストポイントはハザード内やパッティンググリーン上であってはならない。救済のニヤレストポイントから1クラブレングスの範囲内に球をドロップする際、球は目的外のパッティンググリーンによる障害が避けられ、しかもハザード内でもパッティンググリーン上でもない所のコース上に直接落ちなければならない。
規則25の違反の罰は ストロークプレーでは2打
<2015年LPGAローカルルール>
14 予備グリーンの扱い
予備グリーン(サブグリーン)はスルーザグリーンとする。