諸見里しのぶ、金田久美子らがシード喪失
2014年シーズンは次週「LPGAツアー選手権リコーカップ」で最終戦となるが、同大会は今季の優勝者や賞金ランキング上位25選手など出場人数が絞られるため、今週の「大王製紙エリエールレディスオープン」が来季のシード権をかけた最後の戦いとなった。
賞金ランキング上位50位が獲得する来季のシード権。46位のフォン・シャンシャン(中国)が出場義務試合数に達しなかったため対象外となり、51位がボーダーラインとなった。
今週、生き残りをかけた戦いで、逆転でシード権を掴んだのはイ・ジウ(韓国)ただ1人。大会を22位で終え、ランキング50位に滑り込んだ。逆に山城奈々が予選落ちに終わり、同54位とシード圏外にはじき出された。
イと同様に逆転シードを狙った工藤遥加は最終日に3つ伸ばしたが順位は15位タイ。ボーダーラインには728,250円届かず、ランキング53位で12月のファイナルQTに進むことになった。「チャンスはあったけど本当に悔しい。最後もイーグルを獲りたかったけど、力が入ってしまった・・・」。あと一歩届かなかった工藤は、言葉少なく帰路についた。
また、不動裕理も先週までの51位から52位に下がったことで、17年間自力で維持してきた賞金シード枠入りを逃した。不動は永久シードを保持しているため、来季もこれまで通り試合に出場できるが、若林舞衣子、中村香織、金田久美子、ヤング・キム(韓国)、ウェイ・ユンジェ(台湾)、福田裕子、諸見里しのぶ、三塚優子、青山加織、櫻井有希の10人がシード権を喪失し、来季ツアーに出場するためにファイナルQTを受けることになる。
今年は鈴木愛(20歳)、渡邉彩香(20歳)、勝みなみ(15歳)※アマチュア(年齢は優勝当時)など若手のツアー初優勝者が現れた。対してシードを喪失し、QT行きが決まった10人の平均年齢は29.4歳。世代交代というには早すぎる感もあるが、女子ツアーの層の変化が浮き彫りとなる結末だった。(香川県三豊市/本橋英治)