高視聴率を記録したトーナメントに大きな偏りが
不動裕理の長期政権が崩壊し、激動の年となった2006年シーズン。宮里藍もシーズン途中から加わるなど、話題性豊かなトーナメントが続いた。その中にあり、最も視聴者を獲得したトーナメントは何だったのか。前回の男子ツアーに続き、女子ツアーの視聴率ベスト5を調査した。なお、2006年度の最終日平均視聴率は7.1%(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区、番組平均世帯視聴率)となっている。
第5位は、9.8%を記録した国内公式戦の「日本女子オープンゴルフ選手権競技」。帰国後2勝を挙げていた宮里と、韓国の実力者チャン・チョンが演じた優勝争いに注目が集まったようだ。結局チャン・チョンが5打差で圧勝するが、宮里は最後まであきらめないプレーを演じて見せた。
続く4位は、ベスト5のうち唯一の前半戦である「ニチレイレディス」の10.5%。国内で宮里と人気を二分する横峯さくらが今季の初勝利を達成。横峯の高い人気を証明するように、高視聴率をマークした。女子プロ人気定着のためには欠かすことのできない、強い影響力を持つゴルファーであることを数字が物語っている。
宮里の国内復帰戦「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」が、11.3%で3位にランクイン。復帰戦でいきなりトップを快走し、しかも同大会最年少優勝を記録。ゴルフファンならずとも目を引く、衝撃的な勝利が多くの視聴者を獲得したかたちだ。
0.1%差の2位は、宮里と韓国の全美貞が激しい優勝争いを演じた「富士通レディース」。同週には注目度の高い男子ツアー「日本オープンゴルフ選手権」が開催されていたが、視聴率では大きく差をつける結果となった。
そして、2位に大差をつける13.1%を記録した「樋口久子IDC大塚家具レディス」が1位を獲得。2日目を終えてトップに横峯、1打差の2位に宮里が並ぶ展開に国中が沸いた。最終日は宮里が「74」とスコアを落としたが、横峯と福嶋晃子がプレーオフを戦う熱戦を演じ、最後のワンパットまで目が話せない展開となった。
以前の女子ツアーと比較すれば、全体的な視聴率は明らかに向上している。しかし、やはり宮里人気、横峯人気が数字を引き上げていることは否めない。女子ツアー安泰の時代が続くか、収束に向かうかは、2人に続く人材の台頭にかかっているのかもしれない。