申智愛「思わぬ優勝で何も考えられません」
2009/10/25 18:11
国内女子ツアー「マスターズGCレディース」は、最終日の終盤になって大混戦となった。単独首位でスタートした福嶋晃子が、14番までに2ストローク落として7アンダー。2位スタートの諸見里しのぶは14番でダブルボギーを叩き5アンダーに後退。上位が苦しむ中、三塚優子、有村智恵、申智愛(韓国)、李知姫(韓国)などがスコアを伸ばしていた。
その大混戦を抜け出したのは、申、三塚、福嶋の3人だった。最終組の2つ前でラウンドした申は、後半に入ると4バーディ、1ボギーの快進撃。特に最終18番は2打目をピン横50センチにピタリとつけ、グリーン周りを埋めつくしたギャラリーの大歓声を浴びた。
申が8アンダーでホールアウトした時点で三塚は17番をプレー中で9アンダー、福嶋も16番を終えて9アンダーだったため、申はプレーオフの準備もしていなかった。1つ後の組でラウンドする三塚が17番でボギーを叩いたと聞いて、パッティンググリーンに現れた申。さらに福嶋が18番で、ティショットでOBを叩いたと聞いて、気合を入れなおした。
3人によるプレーオフは、1ホール目に申がピンの右3mに2オンし、三塚と福嶋はパーパットを外し万事休す。申がこれを2パットで決めて劇的な逆転勝利を収めた。「思わぬ優勝だったので、嬉しさを超えて今は何も考えていません」と、試合中と変わらぬ屈託のない笑顔での優勝後の第一声だった。申はこの後韓国で開催される米ツアーの「ハナバンク・コロン選手権」に参戦し、翌週には三重県で開催される「ミズノクラシック」にディフェンディングチャンピオンとして出場する予定だ。