シード喪失の永野竜太郎と香妻陣一朗 QT上位でツアー出場権つかむ
◇国内男子◇ファイナルQT 最終日(4日)◇セントラルゴルフクラブ 西コース(茨城県)◇7165yd(パー72)
国内男子ツアーの来季出場優先順位を決めるファイナルQT(最終予選会)が6日間108ホールにわたって行われた。ともに賞金シードを喪失した香妻陣一朗は通算23アンダーの8位、永野竜太郎は通算21アンダーの9位でフィニッシュ。来季前半戦(第1回リランキングまで)の出場権を確保した。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)によると、出場権が得られる目安は35位前後。12位から最終日をスタートした永野は4バーディ、ボギーなしの「68」とし、上位で圏内にとどまった。4日目を終えて46位に沈みながらも、前日5日目の「62」でジャンプアップ。最終日に通過への望みをつないでいた。
2011年以来のQT出場。「ここに戻ってきた以上は1つでも順位を上げて、這い上がらないといけない。思ったよりレベルが高く、苦しい部分はあった」と、厳しい6日間を振り返った。それでも「今のままじゃダメと言われていると思って、自分を見つめなおす良いターニングポイントになったかな。精神的にも糧になったと思う」と来シーズンでの再起を誓った。
賞金シードを2年で手放した香妻は、15位から出た最終日に7バーディ、ボギーなしの「65」で圏内入り。前日5日目も同じ内容で「65」をマークし、決勝2日間を14バーディ、ボギーなしで回り切った。
逆転シード入りをかけた11月「カシオワールドオープン」を終えて、シードにあと1人届かない賞金ランキング70位。「(QTに)来たくなかったのでモチベーションが下がり、大丈夫かな、という感じだった」と振り返るが、「やっているうちに、もう1回ツアーでやりたい、このまま下部に落ちるのは寂しいと思った」と気持ちを奮い立たせてプレーした。
「また来年ツアーに戻れるのでホッとした」とまずは安堵の表情。「ずっとドライバーが良くなかったけれど、今は良くなって自信が出てきた。このまま維持して来年に持っていければ、必ずいい結果が出ると確信しています」と、力強い言葉も返ってきた。
姉・琴乃も9月の国内女子ツアー「マンシングウェアレディース東海クラシック」で初優勝を果たしただけに、「目標は優勝です」と、改めて初タイトルへの意欲を示した。(茨城県行方市/塚田達也)