2016年 ミズノオープン

韓国の若手2人が欧州で台頭 キム・キョンテの五輪代表は安泰なのか?

2016/05/27 19:42
快調に世界ランクを上げているキム・キョンテだが、五輪代表の座は安泰ではない情勢だ

今季2勝で賞金ランクトップを走るキム・キョンテ(韓国)が、7位から出た「~全英への道~ミズノオープン」2日目に9バーディ、1ボギー「64」をマーク。1カ月ぶりとなるツアー復帰戦で通算11アンダーの単独首位に浮上し、後続に3打差リードをつけて決勝ラウンドへ折り返した。

2週間前の「関西オープン」をスキップし、この3週間で韓国ツアー2試合に出場。3位タイ、2位の好成績を収め、世界ランクは帰郷前の48位から42位に浮上した。今季1勝目を挙げた「東建ホームメイトカップ」前の73位から急ピッチで上げており、自国ではアン・ビョンフン(26位)に次ぐ2番手をキープ。7月11日時点の上位2人が出場できる見通しの8月開催「リオデジャネイロ五輪」代表争いを、現時点では優位に進めている。

母国で過ごした3週間では、地元メディアから代表争いについて多くの取材を受けた。というのも、1カ月前は130位前後にいた韓国の若手2人が欧州ツアーで勝利を重ね、2番手争いに動きが起きつつあるからだ。

22歳のイ・スミンが4月の「深センインターナショナル」を制すと、20歳のワン・ジョンフンが5月に「ハッサンIIトロフィー」「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」と2週連続優勝を達成。最新の世界ランクでは、それぞれ69位で3番手、71位で4番手に浮上した。欧州ツアーは日本ツアーに比べて獲得ポイントが多く、今後の2人の成績次第ではキムの2番手も安泰ではない。

年が離れた後輩の猛追に、29歳のキムは「五輪にはもちろん出たいけど、上に行かれたらしょうがない」と冷静だ。「五輪に行けなくてもゴルフがダメになることはないし、焦りはない。それよりも、世界ランクではWGC(7月の世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」)の出場を意識したい」と、6月20日と27日までの世界ランク上位50人が出場できるビッグトーナメントの出場権争いに言及した。(岡山県笠岡市/塚田達也)

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