塚田好宣のタイランド通信2015＜その1＞
今週はタイ・パタヤにあるサイアムCCプランテーションCで、国内男子ツアーとワンアジアツアーの共催試合「シンハーコーポレーション タイランドオープン」が開催される。GDOでは今回、流ちょうなタイ語も操る塚田好宣プロに“現地レポート”を依頼しました。塚田プロ渾身の自撮り写真も含め、国内開催とは一味違う大会の雰囲気を「塚田好宣のタイランド通信2015」でお楽しみください！
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羽田空港を日曜日の深夜に飛び、月曜日の早朝にバンコクに到着。そこからリムジンタクシーでコースへ移動。そのまま休まずに小林正則選手と丸山大輔選手と練習ラウンドへ。途中雨と雷で中断したけれど、なんとか18ホールを完走し、最終18番で記念撮影。後ろに写っているのはキャディーさん達。左からボクのキャディーのインドラン、溝口ユウサク、増田伸洋のバッグを担ぐ吉川亮平、そして右は丸山選手のキャディーのファーちゃん。恥ずかしくて顔隠してます。
インドラン君は、もう10年近くバッグを担いでくれているマレーシア人。いつも「ボス、アジアに来ないのか？バッグ担がせてくれ！」と連絡をくれる。日本ツアーの成績も逐一チェックして、いい時にはかならずメールをくれるんだ。今年は、日本でも担ぎたいと言っているので、どこかの試合に呼んで担いでもらおうと考えている。
続いて、ラウンド後のテラスで記念撮影。左から、キャディーの石井エカ、平本穏、丸山大輔、小林正則、そして塚田好宣。ガラス越しに一緒に写りたがっているのはタイの親友のタマヌーン・スリロットと田島創志。こんな和やかな写真は日本にいる時には撮れないだろうね！異国に、しかも南国にきているせいか、皆かなりリラックスしていると思う。
シーズン中にこういう雰囲気の試合があることはいいことだと思う。リラックスできれば心のストレッチになるし、ゴルフスウィングのストレッチにもなると思う。緊張やストレスから解放されてクラブを振る楽しさを感じられるいい機会だと思う。これがいい方向に作用して、日本からの選手が優勝できたらいいね。テーブルにシンハービールが置いてあるけど、今回はシンハーがスポンサーということで、選手ラウンジにはビールが置いてあります。こういう計らいは嬉しいね。
もう一人、タイの親友のチャワリット・プラポール！ ニックネームは「社長」。なんでそう呼ぶようになったかは不明。タイに来ると、食事から何からなんでも面倒を見てくれるチャワリットはサイコーにイイやつ。早く日本ツアーに帰ってきて欲しいね。
日本国内を転戦する時は、選手はそれぞれ自分でホテルを予約して、レンタカーを借りて、自分で移動することが一般的である。今回のようにアジアへ来ると、ツアー側が選手にオフィシャルホテルを用意するので、ほとんどの選手はオフィシャルホテルに泊まることになる。また、ホテルとコースの行き来は、シャトルバスが用意されている。朝は5時くらいから、夜の7時くらいまでスケジュールされているので、選手は自分のスタート時間に合わせてバスで移動することができる。
日本では、ほとんどの選手は大きなリゾートホテルやシティホテルではなく、ビジネスホテルを選んで宿泊していると思う。理由は金銭的なことが大きい。一泊1万円以上のホテルに泊まるのは年間5000万円以上稼ぐ選手にならないと大変だ。しかし、アジアに来るとオフィシャルホテルがリゾート地にあったりするので、日本では泊まれないような大きくて綺麗な部屋を安く提供してもらえる。大きなジャクジーにキングサイズベッドとか嬉しくてしょうがない。
今回のホテルはバンコクから南南東に130kmほど来たパタヤというビーチリゾートにある。まだ新しいデザインホテルで、部屋もポップな感じで逆に落ち着かないほど。ホテルの上にはパタヤ一帯を見渡せる、プールとカフェがある。ゴルフから帰ってきて、プールサイドでカクテルでも飲みながらノンビリできたら気持ちいいだろうな。
個人的には、日本のように選手がバラバラに行動するよりも、アジアのように同じホテルに泊まり、同じ時間を過ごすことの方が好き。コースで凌ぎを削って戦う相手だけれども、ツアーという同じサーカスで旅をする仲間でもある。喜びも悲しみも理解しあえる相手でもある。避けるよりも、毎日顔を見て、一緒に食べたり飲んだりする方がいいと思う。そういうのもアジアを好きな理由かもしれない。（文：塚田好宣）