2014年 日本オープンゴルフ選手権競技

泣くほど熱い小田孔明「タイトルは日本人が死守したい」

2014/10/15 16:53
昨年の雪辱を期す小田孔明。賞金王への道を開けるか(画像提供JGA)

茨城ゴルフ倶楽部で行われた2013年「日本オープン選手権競技」。単独首位で3日目を終えた小田孔明は、ビッグタイトル獲得を目前にして会見場で感極まり、思わず涙した。しかし“悲劇”はその2日後。荒天のため月曜日に順延された最終ラウンドで、小林正則に逆転され、つかみかけた日本一の称号がスルリ。一転して悲しみに暮れた。

あれから1年。小田は賞金ランキング2位で千葉カントリークラブ梅郷コースに乗り込んだ。同コースは2011年に「ダイヤモンドカップゴルフ」を制した場所。相性も、自身のコンディションも申し分ない。優勝候補のひとりと目されていることは大いに理解している。

「意気込むことはない。人のことは気にせずに、毎日3アンダーくらいで回れたら。67を4つ並べれば勝てると思う。日本オープンだから、自然と、どうしても、気合が入るけれど、冷静に回れた人間が勝つ」。そう淡々と、静かに語った。

今年は、特別承認選手として、世界ランク2位のアダム・スコット(オーストラリア)が参戦する。今季海外メジャーに2試合出場し「飛距離の差をつくづく感じる」と世界のトップ選手の力を痛感した。ただ、「アダムよりも自分の中での敵は藤田(寛之)さんじゃないかと思う。やっぱりパターが入ればここでは強い」と、ビッグネームに怯む様子はない。

「韓国勢も強い。でも日本のタイトルだから、日本人が死守したいし、その中に自分がいられればと思う」と力強く言い放った

今大会の優勝は、賞金王戴冠、世界ランキングでの「マスターズ」出場に向けても、大きな一歩になるはず。1年越しのリベンジへ。「また3日目に上位にいたら、泣くかもしれんよ」。いまはそう笑い飛ばせる余裕もある。(千葉県野田市/桂川洋一)

2014年 日本オープンゴルフ選手権競技