上田桃子 周りの人に支えられて、世界に羽ばたきたい
上田桃子 ―世界へ―
―― ゴルフと関係ない質問ですが、あなたにとっての究極の幸せとは何ですか?
「家族と居ることじゃないですかね。やっぱり家族と一緒に居るときはすごい幸せだと思います。話している時とか。そうそうそう、だから、いつも幸せです私は。(会場に)お母さんも来てくれているし。周りの人に恵まれているんです。あ、何が人と違うかというと、周りの人だと思います。トータル面の環境が誰よりもいいんじゃないですかね。クラブにしても、ウェアにしても、コーチにしても。この年で、ほんとにいないと思いません?全部バランスよくサポートしてくれる人がいる。もうちょっとそれに感謝できるようになったら、もっと強くなれると思います!!」
―― これから「世界」での活躍の場が拡がりそうですね。
ゴルフを始めたのが坂田塾(熊本)だったので、世界で通用するプロゴルファーになるっていうのが坂田塾のみんなの目標だったし、私自身の目標でした。だから、ゴルフを始めた時からやるからには世界っていうのがありましたね。ただ、本当に行きたいなと思ったのは(今年の)フィールズかな。フィールズであれだけの選手をみて、みんな楽しそうだし、日本には無い工夫であったり練習の仕方であったり、メンタル的にも本当に強いなと思うところも沢山あって。私もそうありたいと思います。」
常に上を目指して突き進む姿がクローズアップされる上田だが、意外なほどに周りも良く見えている事が分かる。ガツガツしてはいるが、現状で幸福感も味わえる。嫌な問題も、きちんと心の中で整理をつけて対処する。こんな精神状態なら、毎週優勝争いにも絡めるだろうと納得してしまう。父・功一氏の言葉を借りると「智恵がある」ということになるが、失敗や苦労、自分のプレーや他人のプレーまで、貪欲に吸収して自分のものにする力が上田桃子には備わっているようだ。エビアンマスターズ、全英女子と再び海外遠征を経て日本に戻ってくる時は、さらに一回りも二回りも成長した姿を見せてくれることだろう。