2013年 ヨネックスレディスゴルフトーナメント

女子プロ界で存在感を増す“仲間意識”

2013/06/08 19:15
若林の誕生日を祝うプロ仲間達。戦う相手でありながら、みな仲がとても良い

明日、25歳の誕生日を迎える若林舞衣子。2日目の試合終了後、主催者の計らいで1日早いお祝い会が企画された。

クラブハウスのレストランには、大きなケーキが用意され、カメラマン達が主役の登場を待ち受ける。その後ろには、数名のプロ達がクラッカーを持って隠れ“どっきり”を演出しようと企んでいた。

若林が入り口から入ってきて、花束を貰い記念撮影。タイミングを見計らって、隠れていたプロ達が一斉にクラッカーを鳴らしたが、「(森田)理香子の(肩についている)リコーが見えていたよ」と、サプライズという訳にはいかなかったようだ。

それでも、若林を囲んで森田や服部真夕表純子井芹美保子福田裕子一ノ瀬優希向山唯青山加織らが大いに祝福。トーナメントの合間の和やかな時間を過ごした。

ご存じのように若林らは、岡本綾子を中心とした門下生仲間。同じホテルに泊まり、毎晩食事を共にし、練習も一緒に行う。男子にはチーム芹澤という強い結束を持つ人たちもいるが、ここまで行動を一緒にする団体は、ゴルフ界では“稀れ”と言っていいだろう。

「それが当たり前になっているけど、やっぱり幸せですね」と若林。「(門下生になって)2~3年経つけど、それまでゴルフのことは1人で思い悩むことが多かった。今はみんなでワイワイやって忘れさせてくれるし、元気づけてくれるのもある。同じ土俵で戦っているから刺激にもなりますね」と、その存在を噛みしめていた。

現在賞金ランキングトップの森田も「1人だと寂しいし、争えない。やっぱり大きいです」と仲間の価値を感じている。「去年とかその前は、ずっと上の人をみてやってきて、近づこうとやってきた。みんなが一生懸命やっているのも見ているし、どんな練習をしているのかも知っている。自分も頑張ろうと思いますね」と、ライバルであり、仲間であるその距離感を満喫している。「すごく楽しいし・・・、でも私も祝って貰いたいですね」。1月生まれの森田は、ちょっぴり恨めしそうだった。(新潟県長岡市/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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