2011年の男子ツアー 日本勢と外国勢の戦いの行方は
滋賀県の琵琶湖カントリー倶楽部で行われた「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」は平塚哲二が、首位とは4打差でスタートしながらも後半の見事な巻き返しで逆転優勝。2009年の「中日クラウンズ」以来となる日本ツアー通算6勝目をマークした。
2011年度の国内男子ツアーもこれで25試合中16試合が終了。今季のトピックスの一つといえば、やはり韓国若手選手たちの目覚ましい活躍ぶりだ。キム・キョンテが昨シーズン、韓国勢初の賞金王を獲得したのは“序章”だったと言わんばかりに、今季はここまで4人の初優勝者を含めて6人が1勝ずつをマーク。今週も平塚と最後まで優勝争いしたのはベテランのS.K.ホ。そして母国の先輩に並んで2位タイに入ったのは金度勲だった。
また、韓国勢以外ではブレンダン・ジョーンズ(中日クラウンズ)、カート・バーンズ(ANAオープン)とオーストラリア勢が1勝ずつ。日本人選手は16試合中8勝、つまり“勝率”はちょうど5割となっている。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)設立後、1999年以降の記録を紐解くと、外国勢の強さが最も目立ったのが2004年シーズン。全29試合(当時)のうち、「ダンロップフェニックス」を制したタイガー・ウッズらが計15勝を挙げた。日本勢の勝率が5割を切った唯一の年だ。
そして今シーズンはまさにそれに近い勢いで外国勢が勝利を重ねている。今大会は出場選手中の約半数がアジアンツアーからの参戦で、国際色豊かな一戦となる中、日本、アジア、欧州ツアーを渡り歩く“鉄人”が優勝をもぎ取った。ビッグトーナメントが目白押しとなるシーズン後半戦。日本ツアーの勢力図は、どうなっていくだろうか。(滋賀県栗東市/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw