首位スピースを追走する欧州のスター軍団
「マスターズ」のタイトル防衛へ向け、ジョーダン・スピースが初日のオーガスタで見事なスタートを切った。だが、このまま週末にリードを保つには、追走するヨーロピアンツアーメンバーの猛者を振り切らなければならない。
2002年のタイガー・ウッズ以来となるオーガスタでのタイトル防衛を目指すスピースは、6バーディ、ノーボギーの「66」でのラウンド。6アンダーとして、ダニー・リーとシェーン・ローリーに2打差をつけて首位に立った。3打差の4位グループにはセルヒオ・ガルシア、ソレン・ケルドセン、イアン・ポールター、ジャスティン・ローズらがつける。
一時は、世界ランク1位のジェイソン・デイが前半を1イーグル3バーディの「31」でラウンドし、スピースの座を脅かすかに見えたが、後半で「41」と崩れ、結局イーブンパーへと後退した。
スピースは1番を寄せワンのパーでしのぐと、3番と6番でバーディを奪い、さらにピンそば1.2mにつけた8番でもバーディを奪って伸ばした。後半に入ると、10番と13番を攻略し、最終ホールもバーディで締め、強い風の吹いた初日に主導権を握った。
「今日はこういう(風の強い)コンディションになるのが分かっていたので、ラウンドすらせずに2アンダーのスコアを貰ってもいいくらいだった」とスピース。「ショットがゲームを左右するラウンドから多くを得ることができたね。今シーズン、これまで悩んできたスコアメイキングが上手くいったんだ」。
「自分のゴルフは正しい方向に向かっていると感じていた。これまでは単に自分のプレーの感触にスコアが付いてこなかっただけなんだ。大体そういうときはパッティングに原因があるんだよ。現に今日は多くのパットが決まったからね」。
「アイアンを強化することができれば、上手くいくはずさ」。
「今日のラウンドにはかなり満足している。まだいくつか(スコアを)伸ばせなかったような気もするけどね」。
「僕らがしてきたことは全てメジャーへ向けた積み重ねだと思うし、今週それをピークに持っていこうとしているんだ」。
一方、シェーン・ローリーはパーでスタートすると、2番から5番にかけて4連続バーディで一気にスコアを伸ばし、8番でもバーディを奪って折り返した。その後、12番でボギーを叩いて5バーディ、1ボギーの「68」。6バーディ、2ボギーでプレーしたリーと並んだ。
ローズは6バーディを奪うも、ボギーを3つ叩いて「69」。ケーシーも同じく6バーディ、3ボギーの初日となった。ポールターも3バーディ1ボギーの「34」で折り返した後半、10番と11番で連続ボギーを叩いて後退しかけたが、13番、14番、16番とバーディを奪って3アンダーまで盛り返した。
ガルシアとケルドセンはともに、前半の1オーバーから後半にスコアを伸ばした。ガルシアは13番から4連続バーディ。ケルドセンは12番、14番、16番、そして17番でバーディ奪取に成功した。
メジャー全制覇のグランドスラム達成を狙うロリー・マキロイ16番と18番でボギーを叩くなど、ラウンド終盤で後退。ダニー・ウィレットは最終ホールでこの日唯一のボギーを叩いたが、いずれもトップの背中が見える2アンダーの9位グループにつけている。