ワンが2週連続優勝をモーリシャスで達成
「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」最終日は、シディクール・ラーマンとの激闘を制したワン・ジョンフンがヨーロピツアーでの2週連続優勝を達成した。
ワンに1打差の首位で最終日を迎えたラーマンは、16番ティに立った時点でその差を3ストロークまで広げていたが、その後の2ホールでスコアを3つ落として並ばれ、2人が最終ホールを通算5アンダーで迎える展開となった。
ワンは18番でバンカーからの起死回生の一打でバーディを奪い、先週、モロッコの「ハッサンIIトロフィー」でヨーロピアンツアー初優勝を飾った20歳が、わずか7日後にツアー2勝目もモノにした。
先週のロイヤルゴルフ ダール・エス・サラムでは最終ホールでバーディを奪って勝負をプレーオフに持ち込んだワンだったが、この日はラーマンが18番でピンを直撃する見事なチップショットを見せるも、返しのパットを決め切れなかったことにより、規定の72ホールで勝負が決することとなった。
ヨーロピアンツアーでの2週連続優勝は、2014年に「WGCブリヂストンインビテーショナル」と「全米プロゴルフ選手権」を連続で制覇したロリー・マキロイ以来のこと。アジア出身選手としてはツアー史上初の快挙だ。
「2週連続で優勝したことが信じられません。今はとても興奮していますし、勝てたことが本当に嬉しいですね」とワン。
「3週連続で勝てればと思いますが、来週は大きな大会ですし、アイルランドへ行くのは初めてですので、どうなるか自分でも分かりません。ベストを尽くしますよ」。
「今日は運を味方につけることができました。16番までは、今週勝てるなんて考えもしませんでした。多くのパットを決め損ないましたので、勝つチャンスなんてないと思っていたのです」。
難しいコンディションとなったフォーシーズンズGCで今週4日間を通してアンダーパーでラウンドしたのはワンとラーマンの2人だけ。3位タイで大会を後にしたニコラス・コルサーツとエスタニスラオ・ゴヤは通算イーブンパー、そしてアンドリュー・ドットはその1打後方の5位で大会を後にした。
ワンとラーマンの2人は序盤にボギーを叩くも、ラーマンはパー3の5番で見事なティショットからバーディを奪うと、2打目をピン側5メートルにつけた6番でもバーディを奪い、リードを3打差に広げた。
一方、同組のワンはこの6番でティショットが不運なスロープに留まって3オンとなりパーパットも外したことで、ラーマンの握った主導権は確固たるものとなった。
しかし、飛距離に勝るワンが短いパー4の9番でバーディを奪い、ラーマンが12番で短いパーパットを外したことでリーダーに掛かるプレッシャーは倍増した。
ワンは14番で3パットのボギーを叩くも、ラーマンはティショットをロストボールとした16番でダブルボギーを叩き、17番では3パットのボギーを喫したことでドラマティックな結末を演出することとなった。
アルゼンチンのゴヤは15番と18番でバーディを奪って最終日を「71」とし、上位陣が順位を落とすなか3位で大会を終えた。コルサーツはイーグルを奪いながらも3つのダブルボギーを叩き、最終日を「75」とした。
一方、最終日を「76」としたドットは5位で大会を終え、その1打後方の6位にはブランドン・ストーンが入った。ラヒル・ガンジー、リチャード・マケボイ、ロス・マクゴーワン、テリー・ピルカダリス、そしてジェイソン・スクリブナーは通算3オーバーの7位タイで大会を後にした。