イ・スミンが深センでツアー初優勝
ゲンゾンGCでワイヤー・トゥ・ワイヤーを達成したイ・スミンが月曜日決着となった「深センインターナショナル」を制覇し、ヨーロピアンツアー初優勝を遂げた。
荒天による中断が相次いだことにより、勝負の行方が5日目に持ち越しとなったこの大会は、月曜のプレー再開の時点でイ、アレクサンダー・レビ、リー・スラッテリー、ユースト・ラウテン、ブランドン・ストーン、そしてスコット・ヘンドがわずか1打差にひしめく混戦模様となった。
残り5ホールで首位に並んでこの日を迎えた韓国のイは、16番でバーディを奪うと、続く17番でイーグルを奪い、最終ラウンドを「71」として、通算16アンダーまでスコアを伸ばした。
これにより、イはラウテンとストーンに2打差をつけて勝利を飾り、最終日を3打差の首位で迎えながらも、上がり3ホールで2つのダブルボギーを叩いて2位タイに沈んだ「メイバンク選手権マレーシア」の悪夢を完全に払拭する形となった。
22歳のイは、ヨーロピアンツアーでのデビュー戦となった「UBS香港オープン」でいきなりトップ3入りを果たしており、前述したセランゴールGCでのドラマを経て、ツアー出場わずか6大会目でウィナーズサークル入りを果たした。
「マレーシアでは大きなチャンスがありながら、あまりにナーバスになり過ぎたため、勝ち切ることができませんでした。今、ようやくそれを果たしました」とイ。
「昨日はとてもナーバスになっていました。長い中断を経てプレーすることができたのは私にとって良かったですし、自分のゴルフについてのみ考え、その上でライバルとしのぎを削ろうと考えました」。
「とても嬉しいですし、興奮しています。これは私にとって、そして私のゴルフ人生にとって本当にすばらしいことです」。
「わず6大会でヨーロピアンツアー初優勝です。信じ難いことですね」。
「すごく欧州でプレーしたいと思っていましたので、私にとって良い勝利となりました」。
今大会は落雷と豪雨で初日からの4日間で、合計9時間のプレー時間が奪われたことにより、ヨーロピアンツアーでは2011年の「シンガポールオープン」以来となる、月曜決着となった。
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日目の朝も霧が発生したため、1時間の遅延が発生し、結局最終ラウンドは午前7時半に再開した。すると、先ずフランスのレビが13番でバーディパットを外し、続いてイングランドのスラッテリーと南アフリカのストーンが相次いで14番でのバーディパットを外した。
この後、オランダのラウテンが16番でパーパット沈めたため、イとレビが13番ホールを終えて通算14アンダーで並び、14番を終えたスラッテリーも同スコアとし、その1打後方にスラッテリーと同組のストーンとラウテン、そして既に最終日を「66」でラウンドしてクラブハウスターゲットを設定したヘンドがつける展開となった。
終盤、最初に動きを見せたのはストーンで、15番で1.2mのバーディを決め、同ホールでティショットがトラブルになってボギーを叩いたスラッテリーと入れ替わる形で、通算14アンダーグループの仲間入りをした。
すると、ラウテンが最終ホールで3mのバーディパットを決め、最終ラウンドをノーボギーの「68」で回って通算14アンダーでホールアウト。だが、イがティショットをピンそば4.5mにつけた16番でバーディを奪って、頭一つ抜け出した。
イは、第3ラウンドでは2オンを狙ったパー5の17番でダブルボギーを叩いたが、この日は見事イーグルパットを沈め、3打差で最終ホールを迎えることとなった。
一方、レビは池に捕まった17番でボギーを叩いており、イは最終ホールをボギーとして逃げ切ることに成功した。
ストーンは最終ラウンドを「68」としてラウテンと並ぶ2位タイで大会を終えた。レビとスラッテリーはともに最終ラウンドを「71」として、豪州のヘンドと並ぶ4位タイで大会を後にした。なお、ラウテンは今季9大会目の出場で6度目のトップ10入りとなった。
通算11アンダーにはウェールズのブラッドリー・ドレッジが入り、その1打後方にはスペインのナチョ・エルビラ、スウェーデンのリカルド・カールベリ、デンマークのトービヨン・オルセン、そしてメジャー2勝のバッバ・ワトソンが続いた。