呉阿順が上海で歴史的快挙を達成
呉阿順がイングランドのデービッド・ハウエルを退け「ボルボ中国オープン」を制し、中国選手として初めて欧州ツアーでの母国優勝を遂げた。
トムソン上海浦東GCでの最終日を「71」でラウンドし、通算9アンダーとした29歳の呉が、最終ホールで決めればプレーオフという2.5mのパーパットを外したハウエルを1打差で下した。
日本ゴルフツアーでその名を知らしめ、現在は欧州ツアーでのプレー資格も持っている呉は、「今日は素敵な日でした」と語った。
「皆、今日がタフな一日になるのは分かっていました。僕は今日、とても良いプレーができましたし、今週は楽しむことができました」。
「好天に恵まれ、素敵な一週間になりましたし、皆さんに感謝したいと思います」。
「『中国オープン』で勝つのは特別なことですし、とてもエキサイティングなことですね」。
「ここには多くの友人が駆けつけてくれましたし、彼らが良いプレーをする上で後押しをしてくれました」。
呉とハウエルは、先週2位の李昊桐(中国)、そして前回王者のアレックス・レビ(フランス)と共に、首位タイで最終日をスタートした。
かつて「ライダーカップ」で活躍したハウエルは2番でバンカーショットからの寄せワンでバーディを奪い、単独首位に立って主導権を握るも、お粗末なチップショットを見せた4番でボギーを叩き、呉が5番で4.5mのバーディパットを決めたことにより入れ替わりで1打差の首位に立った。
ハウエルは6番で6mのバーディパットを沈めて呉に追いつくと、8番は両者共にボギーとし、9番ではハウエルが2m弱のバーディパットを決めて再び単独首位に立った。
呉も10番で同様の距離のバーディパットを沈めて応戦し、2人は通算9アンダーで並んだ。ハウエルは11番で9mのバーディパットを決め、通算10アンダーとして今一度単独首位に躍り出る。
しかし、ハウエルは2打目がバンカーに捕まった14番でボギーを叩くと、勝利にはバーディが必要となった18番ではティショットでフェアウェイを捉え損ね、2打目でグリーンも捉え損ねると、決定的なパーパットも外してしまった。
イングランドのハウエルは、「もちろんこの結果を受け入れるのはきついね。今日は優勝へ向かって進んでいたにもかかわらず、任務を遂行することができなかった。それだけに、しばらくこの心痛は続くけど、そこまで大きな間違いをしたわけではないんだ」と述べた。
「17番では素晴らしいパーパットを沈めて最終ホールに望みをつなぐことができた。もう阿順はクラブハウスに引き揚げていたから、すでにプレーオフは決まったような心持ちだったんだ。だから最終ホールをバーディとすれば僕の勝ちで、ボギーとすれば僕の負けという状況だった。そして、残念ながら後者になってしまったんだ」。
レビ、エミリアーノ・グリージョ(アルゼンチン)、そしてプロム・ミーサワット(タイ)は通算7アンダーの3位タイで大会を終えた。