2014年 トルコ航空オープン

トルコの歓喜はケプカの手に

2014/11/17 08:43

ブルックス・ケプカイアン・ポールターの果敢な追い上げを退け「トルコ航空オープン」優勝を飾った。

アンタルヤでケプカが欧州ツアー初優勝を飾ったことにより、ロリー・マキロイによる2年ぶりの「レース・トゥ・ドバイ」制覇が確定した。

モンゴメリーマックスロイヤルでの最終日をノーボギーの「65」でラウンドした米国のケプカはスコアを通算17アンダーまで伸ばし、18番で2メートル弱のバーディパットを外して勝負をプレーオフへ持ち込めなかったポールターに1打差で勝利した。

マルセル・シームジェイミー・ドナルドソンセルヒオ・ガルシアは「レース・トゥ・ドバイ」でマキロイをかわすには、ここトルコと次週の「DPワールドツアー選手権」を連勝する必要があった。

「BMWマスターズ」王者のシームは首位からわずか1打差で最終日をスタートしたが、最終日を「71」でラウンドするのが精一杯で、8位タイで終えた。ドナルドソンは19位、ガルシアは25位だった。

昨年チャレンジツアーで3勝したことで欧州ツアーへの即時昇格を勝ち取ったケプカは、フロントナインで4つのバーディを奪うと、10番でも12メートルのバーディパットを決めてスコアを伸ばした。パー5の13番では2打目をピンそば2.5メートルにつけるすばらしいショットを見せ、パットを決めてイーグルとした。

この時点でリードは2打差に広がったが、ポールターは同ホールでバーディを奪ってその差を1打とした。しかし「ライダーカップ」のスター選手は、ガードバンカーからのみごとなショットを見せた18番でバーディパットを決めきれなかった。

「言うまでもなく特別な1週間だ。この4大会、そして「レース・トゥ・ドバイ」のためにみんな一年を通して戦っているので、そのうちの一つで勝てたのは特別だ」とケプカ。

「ここのところ、とても良いプレーができていると感じていた。ここ2、3カ月は優勝に手が掛かり始めていた。欧州でも米国でも優勝に近づいており、既に2勝ほど挙げているべきだったと感じていたほどだ」

「それでも手応えは感じており、毎回何かを学び、今日はその学んだことを実践した。私はとてもリラックスし、とても落ち着いていたが、それは結果に現れていると思う」

「1年半前、自分がチャレンジツアーでプレーしていたことを考えると、今こうして欧州ツアーの優勝者になれたのは信じられない気持ちだ。特に、向こうで4勝を挙げた上で、ここで優勝できたのですから、すごく特別だ。来週の大会が楽しみだし、この調子を持続できればいい」

大会の折り返し時点では6打差の首位に立ちながらも第3ラウンドで「75」をたたいたポールターは「今日はすばらしいラウンドをしたブルックスに脱帽だ。彼はみごとなゴルフを展開したね」と述べた。

「土曜日が手痛かった。あれは実に残念だった。3ラウンドすばらしいゴルフをしながらも、土曜に唯一のしくじりをやらかしてしまったのは本当に無念だね」

「本当にいらだたしいね。これ以上相応しい言葉はないよ。そう、僕は怒るだろうね。あと何日かは腹を立てることだろう。でも、それも構わないんだよ。自分自身を心の小部屋に置いて、自分とちょっとした会話を交わし、その上でまた来週勝ちにいくんだ」

ポールターは18番のグリーンで、同じような位置から同組のリー・ウェストウッドがバーディパットを沈めるのを目の当たりにしており、その恩恵を受けるかに見えた。ポールターは「実のところ、あそこでウェスティのパットを見ていたのが良くなかったのかもしれない。というのも、僕は彼が若干プッシュしたように見え、そうしたらカップの右側の縁から入ったんだ」と述べた。

「自分のパットが右から左に曲がるのは分かっていた。カップ右縁を狙い、ピッタリのタッチで打ったつもりだったけれど、カップを横切る形で曲がってしまったんだ」

親友ピーター・ユーラインの足跡をたどる形で欧州ツアー初優勝を遂げたケプカは、昨年のユーラインに続いてサー・ヘンリー・コットン最優秀新人賞に輝く本命となった。

「素敵ですね」と24歳のケプカ。「良いプレーをしました。第一級の出場者、世界最高峰の選手がいる中で優勝できたので最高だ」。

「実は先週、ちょっとした休暇を取ったのですが、それが良かったようだ。充電期間よろしくクラブに全く触れなかった。もっと休暇を取らないといけないようだ」

「世界のトップ50に入り(大会前は61位)、全てのメジャー、いくつかの世界ゴルフ選手権に出場できるのだから、これは特別なことだ」

来週ドバイでタイトル防衛に臨む世界6位のヘンリック・ステンソンは最終日をノーボギーの「64」でラウンドし、通算14アンダーの3位で大会を終えた。1打差の4位タイにはミゲル・アンヘル・ヒメネス、前日首位のウェイド・オームスビーに加え、アンディ・サリバンダニー・ウィレットのイングランド人コンビが入った。

ウェストウッドと並びさらに1打差の8位タイで大会を終えたシームは、ラウンド前にジムでウォームアップをしていた際に肋骨を脱臼していたことを明かした。

「僕のフィジオ(理学療法士)が戻そうと試みたのだけど、うまくいかなかったので、指圧師に戻してもらったんだ」とシーム。「しっかりとしたバックスイングはできなかったけれど、問題なくプレーできた。正直、それを言い訳にはしたくないんだよ」。

「多くのグリーンをとらえることができたし、すばらしいバーディチャンスもあったけれど、とにかくパットを決めることができなかった」

ツイッターでいち早くケプカを祝福したマキロイ。「全英オープン」と「全米プロゴルフ選手権」を含む今季4勝が大きく貢献し、2度目の欧州ナンバーワンに輝くことが決まった。

2014年 トルコ航空オープン