2014年 KLMオープン

オランダでの大躍進へ向け、好位置につけたワッテル

2014/09/14 07:48

見事なパッティングを披露したフランスのロメイン・ワッテルが「KLMオープン」3日目を終えて3打差の首位に立ち、ヨーロピアンツアー初制覇へ向けて突き進んでいる。

複数のロングパットを決めるなど、23歳のワッテルはこの日、7バーディを奪い、それに対しボギーを僅か1つに抑え、ケネマーG&CCを6アンダーの「64」でラウンドして通算14アンダーまでスコアを伸ばした。

3打後方にはスコットランドのリッチー・ラムゼイが続き、更に1打後方には昨日のパブロ・ララサバルのコースレコードに並ぶ「62」を24時間後に記録したポール・ケーシーが続いている。

「明日のゲームプランはまだ決まっていません。今夜考えようと思います」とワッテル。

「今日はできるだけ良いプレーをしようと心掛けました。ここ数週間は良いプレーができていましたから、最良のゴルフをするよう自分に言い聞かせました」。

「明日、他の選手がどうプレーするかは分かりませんから、私にできるのはベストを尽くして自分のゴルフに集中することだけです」。

「今日は本当に良いプレーをしました。1番ではお粗末なティショットを打って、出だしで躓きましたが、そのあといくつか良いショットを打って自信を取り戻しました。ここ数週間で唯一苦しんできたのがアイアンの飛距離でした。今週はタフなショットを必要とすることがあるので、その辺は力強いショットでうまく対処することができています」。

「私はまちがいなくヨーロピアンツアーで勝てるだろうという人々の意見には影響されていません。十分に良いプレーができれば、いつかは勝てるでしょう。それは明日かもしれませんし、2年後かもしれません。最も重要なのは良いゴルフをプレーするということです」。

「私はまだ世界のトップ100に入っていませんので、メジャーやWGCではプレーできません。毎週、ただ自分のゴルフを進歩させようと努めています。自信はありますが、もし明日勝てなかったとしても、今週は良い1週間となりますし、同じことをトライし続け、もしかしたら来週は勝てるかもしれません」。

「3日目を終えて首位に立つのは初めてのことなので、素晴らしいですね。明日は簡単にはいかないでしょう。風が強くなるとのことですが、私は今の自分の状況にはとても満足しています。大会の最終組で回れるのは常に良いことですし、プレッシャーのかかる状況でプレーしたいですね。張り詰めた状況でこそベストショットを生み出せますから」。

大会を2打差の首位で折り返したララサバルは、6連続パーの後に7番のロングホールでバーディを奪い、少しずつスコアを伸ばしてゆくかに見えた。

しかし、スペインのララサバルはショートホールの8番でティショットをミスして深いラフへ入れると、このホールでクアドルプルボギーの7打を叩いて瞬く間に順位を下げ、結局この日のスコアを「75」として首位から9打差まで転落した。

そのララサバルと同組でプレーし、これまで15回のトップ10入りを経験しながらヨーロピアンツアー初優勝を狙うワッテルは6番から3連続バーディを奪って首位に躍り出た。3連続バーディの締めくくりとなった8番では9メートルのパットを沈めている。

この時点で通算11アンダーとしてワッテルに並んでいたケーシーは、彼にとって最終ホールとなった9番でイーグルを奪えば「59」の歴史的快挙を達成できるところであったが、「ライダーカップ」3度の出場経験を持つケーシーの放ったショットは、ピンをかすめるとスピンバックしてグリーンからこぼれ、そこから3打を要してこの日初めてのボギーを叩いてしまった。

一方、ワッテルは10番で4.5メートルのバーディパットを決めてリードを2打差に広げると、14番では1.5メートル、そして16番では8メートル弱のバーディパットを決め、17番でこの日唯一のボギーを叩いた。
2週間前のイタリアでは4位、先週のスイスでは8位に入っているラムゼイは、6バーディ、1ボギーと5アンダーの「65」で3日目をラウンドした。
「今日は自分のプレーに対する心構えに満足している」とヨーロピアンツアー2勝のラムゼイ。「また11番でホールインワンをしそうになった。あそこはピンが前方に切られていてタフなホールなのだけど、7番アイアンでピン側1メートルに寄せたんだ。だから、あのホールの2日間の合計が3打というのは上出来だよ」。

「精神的な部分を強化していて少し忍耐強くなったし、ショートアイアンの強化にも取り組んでいるんだ。ミスが多すぎたからね。今はバーディが奪えるようになってきた。ちょっとした違いだけど効果を発揮しているね」。

「素晴らしい位置につけている。コースはまたしても素晴らしい状態だった。弾みやすく、ショットメーカー向きになってきている。明日も同じ心構えが必要となるし、こういう機会はそうそうないのだから、楽しんでプレーできたらと思っているよ」。

2014年 KLMオープン