2014年 イタリアオープン

母国で輝きを見せたモリナリ

2014/08/29 07:43

「イタリアオープン」初日は、フランチェスコ・モリナリがベルント・ウィスバーガーと並ぶ首位タイにつけ、2度目の母国優勝に向け絶好の位置につけた。

バックナインでアイアンショットが冴えを見せたイタリアのモリナリは、「32」で回ったその後半で4つのバーディを奪っているが、これはいずれもピン側3メートル以内に寄せてのバーディで、来月開催される「ライダーカップ」でのポール・マッギンリーのキャプテンピックへ向け、そのチャンスを広げる格好となった。

トリノ出身のモリナリ同様、ウィスバーガーも初日のチルコロゴルフ・トリノを「66」でラウンドした。2人ともノーボギーで初日のラウンドを終えている。

この選出レース最終戦で、欧州代表チーム入りの自動選出枠へ滑り込むチャンスのある唯一の選手であるスティーブン・ギャラハーは、初日を「72」のイーブンで終えている。スコットランドのギャラハーは、グレンイーグルスでの「ライダーカップ」デビューを果たすにはこの大会で2位以上の成績を収める必要がある。

「ライダーカップ」出場の運命を自らの手で握っているのはギャラハー唯一人かもしれないが、この日、欧州代表チーム入りのチャンスを大きく広げたのは、8歳でゴルフを始めた時にプレーしたコースで好発進を切ったモリナリだった。

欧州代表チームのキャプテン、ポール・マッギンリーも火曜日に発表する3人のキャプテンピックの1人として、モリナリは「十分意中にある」と認めており、モリナリ自身は3回連続の「ライダーカップ」出場を果たすには日曜日に勝利を挙げる必要があると考えている。

「ポールがここへ着いた時に話をしたのだけど、彼は過去2大会での副キャプテンとしての僕を見てくれていて、僕がチームに何をもたらすことができるのか知っていてくれたのが良かった」とモリナリ。彼は2012年のメダイナではタイガー・ウッズと引き分け、それまでの9大会で欧州代表の7勝目を決定付けている。

「でも、それを証明できるかは僕次第で、僕はチーム入りを熱望しているし、それに見合うだけの良いプレーができている。選ばれるには勝利以外に道はないと思っているから、優勝を狙いに行くよ」。

初日を4バーディ、4ボギーでラウンドしたギャラハーは、ラウンド終了後、練習レンジへ直行した。スコットランド出身の39歳は、この日の2ホール目で2打目が直接カップインしそうになるなどの好スタートを結果に結びつけることができなかった。

「ちょっとがっかりしている。というのもラウンドの中盤で自ら崩れてスコアを落としてしまったからね。ただ、初日としては悪くないし、好スコア1ラウンド分しか首位からは離れていないからね」と、グレンイーグルスからは僅か56キロほどの所に住んでいるギャラハー。

「優勝か2位が必要なのは分かっている。その事実は変わらないわけだから、自分に余計なプレッシャーをかけないようにしている。一度コースへ出れば、毎ホール、バーディを奪うことに専心するんだ。それが容易いところだ。『ライダーカップ』のことは終わってから考えればいいんだよ」。

ウィスバーガーは先の「全米プロゴルフ選手権」で、結果的に大会を制したロリー・マキロイと共に、最終日を最終組でラウンドし15位に入った。

ヨーロピアンツアー2勝のウィスバーガーはグレンイーグルスで開催された昨年の「ジョニー・ウォーカー選手権」では4位に入っており、2011年も同大会で5人によるプレーオフに進みながらも敗れているが、彼は「今年のプレー振りからすると、スティーブン・ギャラハーが選ばれて然るべきだと思う」と述べた。

「ポール(マッギンリー)は僕がグレンイーグルスで好成績を残していることも、あのコースが好きなことも知っているけれど、僕はリストでは随分と下の方(23位)にいるし、もしここで勝ったとしても、火曜日に僕の名が告げられたら、それは驚きだよ」とウィスバーガー。

「バルハラでの初日からの3日間は僕に自信を与えてくれた。あの位置につけ、メジャーの最終組でプレーできるということが分かったのだからね。最終日はもう少し動きを見せるべきだったのかもしれないけれど、あの日はドライバーが今ひとつで、波に乗ることができなかったんだ」。

「あの大会は初めて米国で良いパフォーマンスが示せた大会でもあったから、自分にとっては本当に大きな1週間だったし、メジャーの日曜であんなに遅い時間にコースへ出て行くのはすごくイカした経験だったね」。

首位のウィスバーガーとモリナリは、米国のジョン・ハーン、北アイルランドのギャレス・メイビン、スコットランドのリッチー・ラムジー、イングランドのリチャード・ブランド、そして南アフリカのヘイニー・オットに1打差をつけており、更にその1打後方には17歳のイタリア人アマチュア選手エドアルド・ラファエル・リッパレッリを含む7名の手強い集団が続いている。

2週間前のデンマークでの勝利によりキャプテンピックに僅かな希望が出てきたスコットランドのマーク・ウォーレンは初日を3アンダーの「69」でラウンドし、同じくキャプテンピックに望みを託すジュースト・ルイテンと並んでいる。

2014年 イタリアオープン