トーランスの恩恵を授かるドーク
「アバーディンアセットマネジメント スコットランドオープン」2日目を終えて首位に立ったクリス・ドークは、コーチであるボブ・トーランスから受けた影響を歓迎している。
初日、2日目と連続してスコア「66」で回った35歳のドークは通算12アンダーとし、アメリカのピーター・ユーライン、デンマークのJBハンセン、そしてイングランドの二人、ロス・フィッシャーとマシュー・サウスゲートに1打差をつけて首位に立っている。ここまでヨーロピアンツアーではトップ10フィニッシュを1度しか果たしていないドークは、5バーディ、1ボギー、そして12番ホールでのイーグルというゴルフで通算12アンダーまでスコアを伸ばした。
2009年に今季以外では唯一のシーズンだったヨーロピアンツアーの資格を失ったドークだが、昨年のチャレンジツアーで10位となり再びその権利を手に入れた。
かつてライダーカップでキャプテンを務めたサム・トーランスの父で、メジャーを3度制覇したパドレイグ・ハリントンを指導した今年81歳になるトーランスがドークの成長を見守っている。「初日、2日目で連続して『66』を出したのは言うまでもなく素晴らしいことだ」と彼は言った。「大会に入る時はロースコアで行きたいと願うものだが、それを実際に成し遂げていることは素晴らしい」。
「今季はずっと調子は良いんだけれど、うまくスコアをまとめることができていなかった。でもこの2日間はそれがうまくひとつになっているよ」。「ボブがここにいてくれることも、とても助けになる。彼は今はそんなに多くの大会に来ないが、今回はとても助かっている。彼の存在は大きな違いを生むんだ」。
ドークはまたこの2日間、インバネスに集う多くの地元ファンにも感謝している。「ハイランド訛りのたくさんの声援をもらえることはとても嬉しいよ」と彼は加えた。「週末にはもっとたくさんのギャラリーが来てくれると思う。たくさんの人々が応援に来てくれる。そう願っているよ」。
サウスゲートはたった3年前までサウスエンドのビリヤード場で働いていた。3世紀にもわたる名前を受け継ぐ彼は、昨シーズン出場した11試合のヨーロピアンツアーの大会で予選通過は3試合だけだった。しかし今回は決勝ラウンドに向け突き進んでいる。「僕は緊張感のあるこの感じが好きなんだ」と6バーディ、1イーグルを奪いこの日の最少スコアタイとなる「64」を出した24歳。「明日のスタートホールのティショットでもし僕が木の葉のように震えていたとしたら、それは僕がこの瞬間を楽しんでいる証拠だよ」。
「今シーズンは本当にタフだよ。ツアースクールから参戦していつも予選通過のことを考えている。それはとてもネガティブなことだ。優勝争いに加わるのではなく、僕はいつもそれを眺めていたんだ」。「僕は特にパッティングに力を入れてきた。そしてロバート・ロックにはとても助けられたよ。でもグリーンに横たわりキューを使ってビリヤードのようにボールを打つことができなくて残念だよ(笑)。どの選手も大きな機運が必要だ。そして今回が僕の番なんだ!」
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マデイラアイランドオープンで優勝したユーラインは12番でのダブルボギーからのリカバリーを見せ、後半12ホール中8ホールでバーディを奪いスコア「66」でホールアウトした。かつてのアマチュア世界一である23歳のユーラインは先日のアイルランドオープンでの経験を活かしたいと思っている。彼は2日目を終えて首位だったが、決勝ラウンドに入ると、3番ホールでチッピングをしくじり、更に2フィートのパットを外してダブルボギーとしたところから崩れ、3日目のスコアを「74」としてしまったのである。
「優勝争いに加わることが全てだ。全てにおいてゆっくりと、自分のペースを守ること」。「これまで何度か動きが速くなりすぎていたり、気持ちの面でも急ぎ過ぎてしまっていた」と語るユーライン。「上位に行けば行くほど、スローダウンさせたほうがうまくいくんだ」。
世界ランキング8位のミケルソンは「70」で回り首位から4打差につけているが、全英オープンの覇者アーニー・エルスはタイトル防衛がかかる来週のミュアフィールドを前に予選落ちを喫している。