“ニューノーマルゴルフ”との向き合い方 石川遼×渋野日向子は「ピンを抜く」?
新型コロナウイルスの感染拡大で様変わりした社会。ゴルフは接触プレーのない、感染リスクが低いスポーツとされているが、ルールを統括する英R&Aをはじめとした各団体は感染予防につながる新しいプレー様式を提唱している。テレビ朝日系列で26日(日)放送の「石川遼×渋野日向子ドリームマッチ」で対面した2人も、普段の試合とは異なる“ニューノーマル”なプレースタイルに取り組んでいるところだ。
2019年のルール改正で、グリーン上でのパットが旗竿(ピン)に当たっても、ペナルティは科されなくなった(旧規則では2罰打)。進行をスムーズにするのが目的で、ピンをカップに刺したままプレーするゴルファーがツアーでも増えたが、渋野は試合中のミドルパット、ショートパットのケースでは依然として「抜くことが多い」という。
理由は「ピンが『邪魔だな』って思っちゃう。(刺したままでは)カップが小さく見える」から。石川も「ピンを刺している方が入る…とか諸説あるけど」と認めつつ、真剣勝負の場では同じように抜くケースがほとんどだ。
一方、シーズン再開を待つプライベートラウンドでは2人とも、ウイルス感染を防ぐためピンを立てたままのプレーが定着したという。「結局、抜かずにやっている。抜くときも(素手では)触れないように。後の人のためにも」(渋野)。
ゴルフクラブおよそ2本分のソーシャルディスタンスを守るのは、基本中の基本。不特定多数の人が触る可能性のあるバンカーレーキを撤去するゴルフ場も増えた。バンカーショットを放ったゴルファー本人が、きれいに足で砂を整えるのは新しいマナーだ。その際に求められるのは、後続のプレーヤーに迷惑をかけないという配慮だ。
いくら他人との接触が少ないスポーツとはいえ、ウイルスはどこに潜んでいるか分からない。「自分が加害者になる可能性もある。気を付けなきゃと思う」と石川は言う。コロナ過で生まれた新様式は「ほかのプレーヤーを思いやる」というゴルフの基本に通じるものでもある。