O.サタヤが逃げ切り初勝利! タイ国籍ではツアー初
◇国内女子◇ほけんの窓口レディース 最終日◇福岡CC和白コース(福岡)◇6304ヤード(パー72)
単独首位からスタートしたO.サタヤが「72」のイーブンにまとめ、通算6アンダーで逃げ切りツアー初勝利を手に。2011年のプロテストトップ合格を経て、29歳にして掴んだ栄冠。タイ国籍の選手として、初の日本ツアー優勝者にその名を刻んだ。
通算5アンダーの2位タイに若林舞衣子と金田久美子。通算4アンダーの4位タイに、笠りつ子、北田瑠衣、一ノ瀬優希の3人が続いた。賞金ランキングトップの佐伯三貴は、横峯さくらと並び通算1オーバーの18位タイで終えた。
<やっぱり釣りに行って良かった!>
単独首位で最終日を迎えたO.サタヤは「いつも他の選手のこととか考えてしまうので、今日は自分のプレーに集中することだけを考えました」と、スコアボードさえ見ないでプレーすることを誓った。
2番パー3ではピンの左上2メートルのバーディパットを決めたが、その後はチャンスに付けることができずパーを積み重ねた。後半に入り12番パー3でも5メートルを沈めてバーディ。同じ最終組でラウンドした選手がスコアを伸ばしていないことは理解できていたが、「たぶん大山さんとかが伸ばしているんだろうな、と思っていました」と、終盤に入り不安な気持ちが芽生え始めた。
16番でボギーをたたくと、最終18番パー5は3オンも出来ずピンチを迎えた。動揺するサタヤを見た永井眞珠キャディは「ボギーでも勝てるから安心して」と耳元でささやいた。それを聞いたサタヤは、落ち着きを取り戻してウィニングパットとなるボギーパットを慎重に沈めた。
「昨日もコースを出て釣りに行ったのですが、やっぱり何も釣れませんでした。でも、行って良かった。時間に余裕ができると、ゴルフのことばかり考えてしまうので、気分転換になって良かったです」と話す。今大会は3日間競技で優勝賞金は2,160万円。その使い道を聞くと「まだ決めていないけど、まずは釣りの道具を買います」と満面の笑みを浮かべた。