連覇狙うアンと大城が首位!野村は3位タイに後退
群馬県の吉井カントリークラブで開催されている、国内女子ツアーの第22戦「SANKYOレディースオープン」の2日目。大会連覇を狙う韓国のアン・ソンジュが前半から5バーディを積み上げるなど猛チャージをみせた。
しかし前半の勢いは続かず、通算7アンダーでホールアウト。アンと同じく1アンダー9位タイからスタートした大城さつきも、この日6ストローク伸ばす快進撃でアンと並び首位タイで最終日を迎えることになった。
首位と3打差の通算4アンダー3位には、初日単独首位に立っていた野村敏京と辛ヒョンジュ(韓国)の2人。さらに1打差通算3アンダー5位タイに不動裕理、菊地絵理香、服部真夕、全美貞(韓国)の4人。
その他の注目選手では、2週連続優勝を狙う馬場ゆかりが通算2アンダーで大山志保、福嶋晃子などと並び9位タイ。有村智恵が通算1アンダー17位タイ、横峯さくら、古閑美保は通算イーブンパーの26位タイとなっている。
<アン、自身初の大会連覇に王手!>
3打差を追ってスタートしたアン・ソンジュは、序盤からエンジン全開だった。2番で3.5m、3番(パー3)で1m、4番(パー5)で3mを沈める3連続バーディ。さらに6番、7番(パー5)とバーディを重ね、12番ではピンそば50センチに絡めるスーパーショットでバーディ奪取。「ピンチもあまり無かったし、ノーボギーで回れたことが良かった」と、初日とは一転、穏やかな天候に恵まれた吉井CCを制圧した。優勝賞金1,800万円を手にすれば、今季の賞金総額は1億円を突破し、2年連続の賞金女王に大きく近づくことになる。その状況にも、女王は冷静だ。「一億円とか賞金女王よりも、今日のように優勝に一歩近づけたプレーを明日もしたい」と、フラットな気持ちで目の前の一勝を狙う。
<大城、リベンジをかけた最終日最終組>
ツアー2年目の22歳、大城さつきが6バーディ、ノーボギーの「66」をマーク。通算7アンダーの首位タイに浮上し、ツアー初勝利に大きく前進した。この日のビッグスコアの要因に挙げるのがパッティング。昨日のホールアウト後のパター練習で、アドレス時にソールのトウ側が浮き過ぎていることを馬場ゆかりに指摘されたという。「直したら構えやすくなった」と効果はてき面、パットが冴え渡りビッグスコアへと繋げた。今年の「リゾートトラストレディス」最終日では、2位に1打差をつけて最終ホールを迎えながら、痛恨のダブルボギーを叩き涙の逆転負け。「あまり思い出さないようにしているので・・・」という苦い記憶を払拭できるか。
<野村は後半に失速、追う立場に>
単独首位からスタートした野村は、初日の良い流れをそのままに、前半の8番までに3バーディを奪取。快調に首位を走っていたが、9番から流れは急変する。グリーン左セミラフからのアプローチを寄せきれず、1.5mのパーパットを外してボギー。「あれでパットの調子が少し落ちてしまった」と、その後はボギーを2つ叩くなど大きく失速。通算4アンダーの3位タイに後退し、逆に3打差を追う立場となった。「明日は攻めるゴルフで優勝を目指したい。やさしいコースだし、1日6アンダーは出ると思う」。失った首位の座を再び見据え、静かに闘志を燃やした。