9バーディの猛チャージ!深堀が日本オープンを制した!!
国内男子ツアーの第22戦、日本ゴルフ界の最高峰「日本オープンゴルフ選手権競技」が、栃木県の日光カンツリー倶楽部で開催された。日本を代表する紅葉の名所、日光を含め「日本オープン」が栃木県で開催されるのはこれが初めて。今年の大会は深いラフによる難易度よりも、フェアウェイとグリーンの傾斜やレイアウトが選手たちを苦しめた。
初日はこの日光で1996年に行われた日本アマチュア選手権で優勝した星野英正、復活を目指す川岸良兼、深堀圭一郎の3選手が5アンダーをマーク。2日目は高橋竜彦が首位、3日目には5ストローク伸ばした今野康晴が単独首位に立った。
最終日も前半順調にスコアを伸ばした今野が試合をリードしていたが、怒涛の勢いで追い上げる選手が現れた。最終日を1アンダー5位でスタートした深堀圭一郎がスタートから2連続バーディを奪い、前半で4アンダーの32をマーク。後半に入っても難しい10番ホールでバーディを奪い、13番パー5は確実にバーディ。さらに15番でピン手前2メートルにピタリとつけ7アンダーまで伸ばしてきた。
前半で3ストローク伸ばし9アンダーで折り返し、首位を独走していた今野に試練が訪れた。10番でボギーを叩くと12番まで3連続ボギー。この時点で6アンダーに後退し、首位の座を深堀に明け渡してしまう。
首位に浮上した深堀は、「一度もリーダーボードは見なかった」というように自分のプレーに集中していた。17番ではティショットを右サイドのラフに入れたが、第2打でグリーンを捕え、5メートルのバーディパットを捻じ込んだ。最終18番はバーディ逃しのパーでホールアウト。この日だけで7ストローク伸ばし通算8アンダーでフィニッシュした。
追う立場になった今野は、攻めのゴルフを見せバーディチャンスを迎えたが決め手に欠き6アンダーのままホールアウト。5ストローク差をひっくり返した深堀が、ツアー5勝目をメジャートーナメントで達成した。
ベストアマチュアには、唯一決勝ラウンドに進出した高校3年生の池田勇太が、4オーバー19位タイで獲得。昨年のベストアマでプロ転向後初の日本オープンに出場した宮里優作は、1オーバー11位タイで競技を終えている。