B.ジョーンズが逆転で今季2勝目!松山は2打及ばず2位タイ
◇国内男子◇サン・クロレラクラシック3日目◇小樽カントリー倶楽部(北海道)◇7471ヤード(パー72)
ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)が開幕戦の「東建ホームメイトカップ」に続く今季2勝目を飾った。13アンダーの2位タイからスタートするとが3バーディ、1ボギーの「70」で回り通算15アンダー。後続に2打差をつけ、逆転で日本ツアー通算12勝目を挙げた。
自身2度目のアマチュア優勝を狙った松山英樹は序盤にスコアを崩したものの、後半インで4連続バーディを決めるなど「69」をマーク。ジョーンズには2ストローク届かなかったが、イ・スンホ(韓国)、塚田好宣と並び通算13アンダー2位タイで4日間の戦いを終えた。
11アンダーの5位にキラデク・アフィバーンラト(タイ)。10アンダーの6位に片山晋呉が入った。
<最終18番、ジョーンズの脳裏に浮かんだのは・・・>
同じ最終組を回る塚田好宣に、1ストロークのリードで迎えた最終18番。2打目をピン右5mにつけたジョーンズに対し、塚田もピン右上2.5mにつけるバーディチャンスを迎えていた。この時、ジョーンズの脳裏には09年の記憶が蘇ったという。石川遼と首位に並んだまま、ともに上がった最終18番グリーン。石川が勝利を決定づけるバーディパットを沈め、ジョーンズが惜しくも優勝を逃した時だ。「塚田選手のパットのラインが、石川選手が入れたラインとまったく同じラインだったので、間違いなく入れてくると思っていた」。
先週は「全英オープン」で4日間をプレーした疲れもあったのか。「プレーオフは行きたくなかったし、ここでバーディを獲らないといけない」。強い気持ちで臨んだバーディトライはラインに乗り、最後のひと転がりでカップイン。両手を挙げてギャラリーの歓声に応え、09年のリベンジを果たすとともに、03年以来となる大会2勝目を手にした。
優勝争いは最後の最後まで混戦が続き、「今日1日はメンタル的にタフなゲームだった」とジョーンズ。「9番からはショットのコントロールができないくらいプレーがまとまらなくなって、酷い状態だった」。その9番(パー5)はティショットを左の林に曲げ、ボールは不運にも木の真裏へ。左打ちでフェアウェイ方向に戻し、辛くもパーセーブするなど苦しいホールが続いた。その流れを断ち切ったのは、「バーディパットを決められて元の状態に戻った」という13番パー5。ここで1打のリードを許していた塚田がボギーを叩き、一気に単独首位に浮上。その後は危なげないプレーを続け、逃げ切り勝利へと繋げた。
「66」をマークして首位タイに浮上した大会2日目の27日(金)は、子供の誕生日だったというジョーンズ。「66をマークしたことを“誕生日プレゼントだよ”って電話で話したら、“ありがとう、お父さん”と軽くあしらわれたよ」と苦笑する。この日こそ本当に、電話で最高の報告を贈ることができそうだ。