21歳、マキロイがメジャー初優勝へ王手!松山18位、遼30位
ジョージア州オーガスタナショナルGCで行われている今季のメジャー第1戦「マスターズ」は9日(土)、第3ラウンドを行い、日本人史上最年少の19歳1か月で決勝ラウンドに進出したアマチュアの松山英樹が、1オーバーの43位タイからスタートし5バーディ、1ボギーの「68」で回り通算3アンダー、18位タイに浮上した。
2アンダーの20位タイでスタートした石川遼は「73」と今大会初めてのオーバーパー。前半に2バーディを奪いながらも、後半インで3ボギーをたたいて30位タイに後退した。
トップはロリー・マキロイ(北アイルランド)。3日目は「70」で回り、通算12アンダーとして単独首位をキープ。メジャー初優勝、欧州勢としては1999年のホセ・マリア・オラサバル(スペイン)以来のマスターズ制覇に王手をかけた。
トップと4打差、通算8アンダーの2位タイにはアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)、チャール・シュワルツェル(南アフリカ)、崔京周(韓国)、ジェイソン・デイ(オーストラリア)の4選手。7アンダーの3位タイで出たタイガー・ウッズは「74」とスコアを落とし、通算5アンダーの9位タイに後退。首位と7打差で最終日を迎える。
〈マキロイ、タイガーに次ぐ偉業達成へ〉
単独トップで迎えたムービングサタデーもマキロイは動じなかった。一時は同じ最終組で回ったデイに5番で単独首位の座を明け渡しながらも、中盤にしっかりと我慢。12番(パー3)ではティショットをグリーン左奥に外しながらも、きっちりと“寄せワン”でパーをセーブ。そして後半の2つのパー5で確実にスコアを伸ばすと、17番ではピン奥から8メートルの難しいラインを読み切って、バーディを奪取。渾身のガッツポーズを見せた。「今日は自分の感情をうまくコントロールできた。あしたも続けられたらいい」。21歳11か月でのマスターズ制覇となれば、1997年にタイガー・ウッズが樹立したマスターズの最年少優勝記録(21歳3か月)に次ぐ年少記録となる。「明日の朝は(テレビで)ラグビーの試合を見るから早く起きないと。この3日は良く眠れてる。今夜も同じだったらいいね」と、最終日を待つ。
〈タイガーは巻き返しならず〉
マキロイを追い、猛チャージといきたかったウッズはグリーン上で苦しみ2バーディ、4ボギー。15番(パー5)では左サイドからせり出す木々を強烈なフックボールでかわし、2オンに成功したものの、3パットパーとかみ合わない。最終18番はフェアウェイからの第2打をグリーン奥に外してボギーフィニッシュ。「いいストロークのパットが入らなかった。3、4、5アンダーは伸ばせたはずなのに」と肩を落とした。1997年にマスターズで初優勝を飾って以来、第3ラウンドにオーバーパーを叩いたのは、2004年(75ストローク)の過去1度だけだった。得意の土曜日に伸ばせなかったのは極めて痛い。