2020年 ファーマーズインシュランスオープン

タイガー伝説が息づく地 サウス18番の2オンは鳥肌モノ

2020/01/23 17:12

トーリーパインズGC サウスコース 18番パー5 (570yd)

2008年の全米オープンでもウッズのドラマを彩ったサウスコース18番(Charles BausIcon/Getty Images)

PGAツアーは本土に戦いの場を移し、いよいよシーズンが本格化します。今週はサンディエゴにあるトーリーパインズGC。タイガー(ウッズ)が過去7勝を誇る大会であり、全米オープンが開催された2008年は左ひざに故障を抱えながらプレーオフにもつれる死闘を制した舞台。もはや説明不要の感すらある名コースですね。

太平洋を一望できる雄大なコースはサウスとノースの36ホールあり、予選ラウンドは両コースを1日ずつプレーし、決勝ラウンド2日間はサウスのみで行われます。パブリックながら、サウスの総距離は7765yd。昨季(前年大会は7698yd)のPGAツアー46大会で最も長かったのが、このサウスコースです。

グリーン左手前に待ち受ける池が2オン狙いの脅威となる18番

ノースも2016年の改造で大幅に難しくなりましたが、やはりサウスは別格。コースの長さに加え、ツアーでも1、2を争うほど深いラフが厄介です。粘り気のあるベント芝で、フェアウェイを外せばグリーンに乗せるのは至難の業。4つあるロングホールも2オンのハードルは極めて高く、ティショット、セカンドと完璧なつなぎが求められます。

そんなサウスコースのフィニッシングホールとなる18番は、570ydのパー5。飛距離のある選手なら1Wのティショットをフェアウェイに置くことができれば、5W前後のクラブでグリーンには届きます。しかし、本当の難しさはここからです。

急激に下る奥からの寄せは困難を極める18番グリーン

横に2段となっているグリーンは縦幅26yd、横幅30yd。手前はすべて池に吸い込まれ、安易に奥へ逃げたプレーヤーには、急激なダウンスロープに背筋が凍るアプローチが待ち受けます。カリフォルニアでも、まだまだ朝露が多い時期。グリーンは比較的軟らかいところも多いとはいえ、ライナー系のボールやスピンが入っていないボールがグリーンに止まることは、まずないでしょう。

昨年大会の最終日、松山(英樹)選手は右のフェアウェイバンカーからUTで見事に2オンし、バーディ締めで3位に食い込みました。ショット・オブ・ザ・ウィークに選ばれたのも納得のスーパーな一打。現場で見ていた僕も、鳥肌が立ったのを覚えています。松山選手はもちろん、タイガー、ロリー(マキロイ)、ジェイソン(デイ)…。名手たちが磨き上げたロングゲームは必見です。(解説・進藤大典)

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