先週は欧州ツアー制覇 マキロイ、PGAツアーでも絶好調
By Brian Wacker, PGATOUR.COM
欧州ツアーのフラッグシップイベント「BMW PGA選手権」での優勝から1週間も経たない中、ロリー・マキロイの勢いは今週の「ザ・メモリアルトーナメント」(米オハイオ州・ミュアフィールドビレッジGC)でも続いている。
マキロイは今大会初日、9アンダーの「63」をマークして暫定首位に立ち、2位に3打差のリードをつけている。
マキロイは「こうなるのを期待していた」と振り返っている。「良いプレーをしているからね」。
婚約者だったキャロライン・ウォズニアッキとの破局直後ながら、ゴルフの面では好調だ。
マキロイは「BMW PGA選手権」に先立ち、ウォズニアッキとの婚約破棄を発表。その後、記者会見でも厳しい表情を浮かべながら話していた。それから数日後の「BMW PGA選手権」最終日はトップから7打差で臨み、見事、2年ぶりとなる欧州ツアーでの優勝を手にした。
なんとも不思議なタイミングではあるが、マキロイは(婚約破棄と好調なプレーは)あくまでも偶然の一致だとしている。また、(ウォズニアッキとの)関係を終わらせる決意をしたことで重圧から解放され、行き詰まりの状況からも自由になったかと聞かれると、「それは違う」と答えた。
「自分のプレーは好調だ」とマキロイ。「いい風が吹いている。パフォーマンスはうまくいっているし、スコアだってかなり良い。正しい方向へと向かっているんだ。すべてが一度にやって来たって感じだね」。
「あまりいいプレーができなかった試合のホールだって、たくさんあるけど」と言うものの、今年出場した(欧州と米国ツアー)9試合のうち8試合でトップ10入りを果たしている。その多くは、下位から追い上げてつかんだ結果だ。
そして(好調な)少しの時も無駄にすることなく、今大会へと臨んだわけだ。
今大会初日は序盤6ホール終了時点で2バーディを奪い、続く7番ホールの第2打ではひざをひねるアクシデントに見舞われながらも、勢いにのった。それからの12ホールは5バーディ、2イーグル、1ダブルボギーの計7アンダーという好成績を収め、ホールアウトした。
パー4の14番では数本のクラブを手にすることになり、サンドウェッジでのアプローチはグリーンサイドバンカーへ。3打目で抜け出すのに失敗するなど苦戦し、調子を崩す場面もあったが、初日はわずか22パットに収めた。
だが次のホールですぐに取り戻した。パー5の15番では、残り220ヤードから5番アイアンで約4メートル半に寄せてイーグルパットを沈めた。
「今日のロリーのプレーは良かった」と、初日を同組で回った世界ランキング1位のアダム・スコットは振り返る。「彼が好調なのは間違いないね」。
先週の大会で優勝したプレーヤーが、その次の週の試合でも好調ぶりを維持するケースは珍しい。特に海を渡って参戦する場合は。だが長時間のフライトは、再び(ゴルフに)集中するのにむしろ効果的だったとマキロイ本人が話している。
また、マキロイが立て続けに成功を収めた時期は、これが初めてでもない。2012年には5週間の間に「全米プロゴルフ選手権」を含む3度の優勝を手にしたのだ。
「初優勝や久しぶりの勝利、またはそれ以外でも、一度優勝した後のスランプを恐れることはよくあると思う」と、マキロイ。「だけど勝利やバーディの量産がもたらしてくれる自信は、ボールをなるべく(ピンの)そばに打ったり、パットを決めようと挑戦する原動力になるはずだ」。
「ゲームが簡単になってきたと言っているんじゃないよ。勢いがあって波に乗っていればおのずと、アンダーパーやロースコアを目指すようになるんだ」。