デイリーラップアップ:ISPSハンダワールドカップ初日
米国代表に初選出され、オーストラリアに初めて乗り込んだケビン・ストリールマンが、難コースで知られるロイヤルメルボルンGCでも臆することなく、初日のラウンドを終えた。
バックナインの最初の6ホールで5バーディを決めたストリールマンは、上がり3ホールで2ボギーを叩いたものの、「ISPSハンダワールドカップ」初日を5アンダー「66」で回り、トーマス・ビヨーン(デンマーク)と並んで首位に立った。
3位タイには「67」をマークしたチェ・キョンジュ(韓国)、マーティン・レアード(スコットランド)、スチュアート・マンリー(ウェールズ)の3選手がつけている。地元オーストラリアのジェイソン・デイは、トップから2打差の「68」とし、6位で初日を終えた。
もう1人の米国代表、マット・クーチャーは後半の4ボギーが響いて「71」だった。
2選手の合計ストローク数で競うチーム戦では、アメリカ代表とデンマーク代表が、ポルトガル代表に3打差をつけて首位で並んでいる。今年の大会は、伝統的なチーム戦に加え、新たに個人戦も加わった。2016年のリオ五輪からゴルフ競技が正式種目に復活することを見越して、五輪と同様のフォーマットで運用されている。
予選落ちのない今大会は60名の選手が参加しているが、初日にアンダーパーを記録したのは、わずか12名しかいなかった。
「バーディパットが何本か決まったし、パーセーブもいくつか入ったので、とても満足だよ」と、ストリールマンは初日を振り返った。
「18番はトリッキーな風にやられたね。地上は髪がなびくほど吹いていたのに、空中はそうでもなかったようで、まんまとバンカーにつかまってしまった。駄目だね。あんなショットを打ってしまえば、当然の結果だよ」
トーマス・ビヨーンは4番で4パットを叩くなど、序盤で苦しんだ。
「あの時は“今日は長い一日になるぞ”と覚悟したよ。でも落ち着いてラウンドして、バーディパットも何本か決まったので、いいラウンドになったね」と、ビヨーンは語った。「僕の目には、これまでプレーしたどのコースよりも最も素晴らしゴルフコースに映ったよ」
クーチャーは、初日のスコアに落胆することはなかった。前週の「オーストラリアンマスターズ」では、最終日の18番でまさかのダブルボギーを叩き、アダム・スコットに2打差で優勝をさらわれしまったが、彼は今日も18番でボギーを叩いてしまった。
「バックナイン、特に16番と18番は非常にタフなホールだったね」と、クーチャー。
「思っていたようなフィニッシュはできなかったけど、(初日の)イーブンパーは悪くないよ」
「オーストラリアンオープン」に加え、「オーストラリアンPGA」でも優勝したアダム・スコットは、12番でダブルパー以上の「9」を叩いて「75」と出遅れた。
12番は402メートル(440ヤード)のパー4だった。ドッグレッグでショートカットを試みたスコットは、第1打を右ラフのブッシュに打ち込んだ。暫定球も同じ場所に打ち込んでしまったスコットは、最初のボールを見つけることができなかった。さらに暫定球はアンプレヤブルだったため、ティグラウンドに戻って第5打を打ち直す羽目となった。
グリーンまでアイアンで刻んだスコットは、結局7オン、2パットの「9」でホールアウトした。
「だらしないドライバーショットが2本も続けば、当然の結果だよね」と、スコット。
「あのホールだけは(僕の味方の)妖精がいなくなっちゃった感じだね。良いラウンドをしている時ほど、常に気持ちを引き締めなければならないってこと。仕方ないです」
今回のワールドカップは、世界ランキングや世界各国のランキングに則って選手が選抜された。この方式は、ゴルフ競技が正式競技として復帰する3年後のリオデジャネイロ五輪でも適用される。