アイアンに『UST マミヤ Recoil』を刺したエルス
米国ツアーにおいて、伝統的なスチールシャフトではなくカーボンシャフトのアイアンを使う選手はまだ少数だ。しかしここ数年は、マット・クーチャー、ブー・ウィークリー、ケン・デュークなど、カーボンシャフトに乗り換えツアーで勝利を収めた選手もいる。
一番最近カーボンシャフトを使いはじめた選手は、アーニー・エルスだ。エルスは『UST マミヤ Recoil 125 F5(X) プロトタイプ』を用い、先週行われたアジアツアーの「ベネチアン・マカオオープン」で3位タイの成績を収めた。
4度のメジャー大会優勝を誇るエルスは、大会前に新しいシャフトを試すとすぐに気に入り、そのまま大会で使用した。エルスはスチールシャフトの『KBS TOUR(X)』をウェッジに残すことも決めた。
エルス以外で同シャフトを使用している選手としては、ジェイソン・デイが有名だ。デイは「HP バイロンネルソン選手権」で、特製の『テーラーメイド ロケットブレイズツアー』1番アイアンに加え、『UST マミヤ Recoil 125 F5(X)』を使用した。
重量、フレックス、トルクの組み合わせが18種類ある『UST マミヤ Recoil』は、シャフト肉厚を薄くするため高密度カーボンシートで作られている。シャフトの内側に19の異なる層を重ねることで重量を125グラムまで上げることができ、大半のスチール・シャフトよりは軽量であるものの、エルスのようにより重量のあるシャフトを好むプロ向きの仕様を実現している。
「かつてカーボンシャフトの欠点のひとつは、特に重量のあるシャフトを使用する場合、打撃時の感触がスチールシャフトと異なったものになってしまうことでした」。USTマミヤの営業・マーケティング部門の副部長であるロブ・シックナー氏は今年はじめ、PGAツアー・ドットコムに対し、こう説明していた。「スチールシャフトに近い重量にするると、シャフトの硬さが増し、打撃時に変形しにくくなるのです」。