ウェストウッド、3Rのリードを守れずメジャー初優勝逃す
今シーズンが始まる前、リー・ウェストウッドは初のメジャータイトル獲得に向けて、フロリダへと拠点を移していた。そして四大大会で初の栄冠に輝く最大のチャンスに恵まれた。「全英オープン」の3日目を終え、ウェストウッドは2位以下に2打差をつけて首位だった。しかし、優勝はならなかった。
最終日のウェストウッドは、4オーバーのスコア「75」。結果、イアン・ポールターとアダム・スコットと同じ通算1オーバーの「285」で、3位タイに終わった。優勝したフィル・ミケルソンとは4打差だった。
「それほど落ち込んではいない」とウェストウッドは言う。「もうゴルフではあまり落ち込まないんだ」と。
40歳になるウェストウッドは、これで過去62度メジャー大会に出場し、8度目となるトップ3をマークした。いずれも2008年以降のことだ。2008年は、タイガー・ウッズとロコ・メディエイトによるプレーオフが繰り広げられた、トーレパインズでの「全米オープン」。ウェストウッドはこの時、1打差で蚊帳の外の3位だった。元世界ランキング1位のウェストウッドは最近、元全英オープン覇者のイアン・ベイカー=フィンチにパッティングを指南してもらい、ショーン・フォリーにスウィングコーチになってもらい練習を重ねた。
「今週はすごくいいパッティングができた。やるべきことはやった」とウェストウッド。「だからプラスに考えられることも多い。自分にとって最高の試合だったと思わないし、すごくいいボールが打てたとも思わなかった。最終ラウンドに向けて、自分が首位に立っていたのにも驚いたよ。毎回かなり風に悩まされてプレーしていたからね」と明かす。
最終日、ウェストウッドがパー5のホールでバーディを奪ったのはわずか1つ。3日目までは、これらのホールで、トータル5アンダーを稼ぎ出していた。さらに、最終日のウェストウッドは、7番、8番、13番、16番のホールでいずれもボギー。7番から9番では、バンカーの厳しいライにはまり、ここで2ボギーと1パー。9番はパー5でチャンスだった。
「今日は満足なプレーができなかった」とウェストウッドは言う。「酷いプレーだったわけではないが、最高のプレーができなかった。ここは難しいコースだし、最高レベルのパフォーマンスをしなければならなかった。いくつかミスショットもしてしまった」と振り返る。
ウェストウッドは、2010年の「マスターズ」でもトップで最終日を迎えたことがある。この時も、優勝したのはミケルソンだった。ウェストウッドは最終日のスコアを「71」に落とすと、結果的にミケルソンに3打差をつけられて(2位に)終わった。
「何か違うことをしていなかったらとは思わない。朝食だったり、ポケットの中に2つではなく3つのマーカーを入れて移動してなかったらとかね」とウェストウッド。「あの時ああすれば良かったとは思わない人間なんだ。そんなことをしても意味がないからね。ただその時、自分が正しいと感じたことをするだけだよ」と語った。