ウェッジに泣いたクーチャー
3日目まで単独首位だったマット・クーチャーは、最終日、ウェッジに泣かされた。そして歴代優勝者の名が刻まれているコロニアルCCの“王者の壁”に、自らの名を残すチャンスを逸してしまった。
クラウンプラザインビテーショナルの最終日を1打リードで迎えたマット・クーチャーは、リードを保つことができず1打差の2位に終わり、ブー・ウィークリーに逆転優勝をさらわれた。
最終日のクーチャーは2アンダーの「68」で回り、優勝したウィークリーはクーチャーを上回る「66」を出した。そして多くのギャラリーは、勝負の行方が決まる18番のアプローチに注目していた。
「最大の誤算は、ウェッジだよ」と、クーチャー。「普段は信頼のおけるパートナーなんだけどね。優勝する絶好のチャンスだったから、いつも通りのアプローチを打ったんだけど、今日に限ってピンに寄らなかったんだ」。
オープニングホール(パー5)から、クーチャーのウェッジはいま一つだった。74ヤードからの第3打を15フィート以内に寄せることができなかった。11番では91ヤードからのアプローチが16フィート、15番の128ヤードからのアプローチも64フィートを残してしまった。
さらに6番の92ヤードからのアプローチでも、ボールはピンから21フィート地点で止まってしまった。
「いつもの僕はアイアンやウェッジを手にするのが待てないくらい得意なんだけど、今日は特にウェッジが全然、ダメだったね」。
相性の良いこのコースで、クーチャーは自身6度目のPGAツアー優勝を狙っていた。そして実際に3日目まで、クーチャーは首位に立ち続けていた。残念ながら2位に終わった今週のラウンドは、この大会7度目の出場でのベスト順位となった。
「4日間ラウンドして、1打及ばず優勝を逃すこと、ましてや自分が好きなこのコースで逆転負けを受け入れるのは簡単なことではないよ」と、クーチャー。「でも(自分のプレーはコントロールできても)、他人のプレーはコントロールできないから仕方がないね」。