マキロイ、躍進のカギはパッティングにあり
By Tim Price, PGATOUR.COM Correspondent
ロリー・マキロイは今週、やや不安定なところが見られた。だが、4日後に迫った「マスターズ」に向けた調整ラウンドとして、今回のバレロ・テキサスオープンは彼自身、納得できるゴルフだった。
「今週やりたかったことは、全てできたよ」と、最終日を「66」でラウンドした後に大会を振り返ったマキロイ。「とても良い状態で、確かな自信を持って、来週を迎えられてとても嬉しい」と、マスターズへの手応えをつかんだようだ。
もし、マーティン・レアードがいなければ、今週はさらに良い結末となっていただろう。マキロイは最終日を8バーディ、2ボギーでラウンドし、12アンダーで大会を終えた。しかし11カ月に及ぶスランプから復活を果たしたレアードは、コース記録に並ぶ「63」をマークし、マキロイを2打差で退けた。
今日のマキロイの「66」は、WGCキャデラック選手権の最終日で「65」を記録し、8位に食い込んだ時より優れていると考えられる。なぜなら今週のTPCサンアントニオは、風速20~25メートルという強風が吹きつけていたからだ。
今年の大会ラウンド数を9から13へ増やしたマキロイ。2位フィニッシュは、今年の最高順位となった。そしてフェデックスカップのBMW選手権をプレーオフで制して以来の最高の結果となった。
だがマキロイは、直近の好成績が次の指標になるとは限らない選手だ。昨年も「マスターズ」の直前の3大会で、ザ・ホンダクラシックの優勝を含めいずれも3位以内に入った。しかし「マスターズ」前に、彼は3週間のオフを取ったのだ。
マキロイは「12アンダーで回れただけで十分だよ」と語った。「マーティンは多くのパットを決めて、素晴らしいプレーを続けていた。彼を上回るのは難しいよ」と、優勝したレアードを称えた。
彼の言葉にあるように、パッティングは、マキロイがオーガスタで最初のグリーンを迎えるまでに修正しなければならないポイントだろう。彼は今大会、グリーンオン率では1位(しかも78%という数字だ)、トータルドライビングでは15位だった。一方でパッティングではトップ60に入ることすらできなかった。最終日、自己ベストに3打及ばなかったものの「26パット」で収まっていなければ、もっと悪い成績になっていたことだろう。なぜなら今週の彼は、30パット以上の日が2日もあったのだ。
マキロイ自身も「ショートゲームを、いかに確実にできるかだと思う」と、パットを課題に挙げている。一方で「その他はとても良かったと思う。アイアンは好調だった。ドライバーはいまひとつだったけど、3番ウッドは良い感じで振れている」と述べている。
追い風が吹く15番の325ヤード地点で、3番ウッドを選択したマキロイ。ここでのミスがレアードとの優勝争いに響くこととなった。125ヤードからのアプローチを右に曲げ、深いバンカーに入れてしまった。しかしここからリカバーし、辛うじてパーをセーブした。
16番では13フィートのパットを決めてバーディを奪ったが、時やや遅し。レアードがそのまま逃げ切り、優勝を手にした。