2016年 ザ・バークレイズ

4度目も逃げ切り失敗…リッキー・ファウラー、4カ月で3回の「米国代表」なるか

2016/08/29 15:54
悔しい逆転負けの直後もファウラーは多くのファンのサインに応じてコースを去った

ニューヨーク州のベスページ州立公園ブラックコースで行われた米国男子ツアーのプレーオフ初戦「ザ・バークレイズ」最終日。単独首位から出たリッキー・ファウラーは「74」と崩れ、通算6アンダーの7位タイに終わった。

最終日最終組の2サムの相手は、学生時代からしのぎを削った1つ年下のパトリック・リード。どちらも米ツアー今季初勝利を狙った2人の戦いは、ファウラーが最後まで波に乗り切れない形で、逆転劇に終わった。前半アウトをともに通算10アンダーで折り返したものの、追う側に回って迎えた16番で3打目のバンカーショットをミスしてダブルボギーをたたいて万事休す。

「こんなにヒドイ終わり方になるなんて。勝ちたかった」。首位で最終ラウンドを迎えるのはこれがキャリアで4回目だったが、いずれも逃げ切ることができていない。3日目まではボギーが1つだっただけに、4つ落としたバックナインのプレーを「求められているところにボールを運べなかった。ショットがあちこちに行ってしまって。悪いときに悪いスイングをしてしまった」と嘆いた。

今大会は米国のトッププレーヤーにとっては、1試合以上の重みがあった。9月30日開幕の欧州代表との2年に1度の対抗戦「ライダーカップ」を前に、それぞれ12人の代表選手の座をかけた争いが繰り広げられている。米国代表はこの「ザ・バークレイズ」終了後に、独自のポイントランキングによって上位8人が自動選出。ランキング8位だったリードにとっても、12位だったファウラーにとっても、勝負どころの試合だった。

結局ファウラーはランクをひとつ上げただけ。9月半ばのデービス・ラブIIIのキャプテンズピックによる選出を射止めるため、さらなる奮起が求められる。

ファウラーは8月には「リオデジャネイロ五輪」に出場。また、11月下旬の「ワールドカップ」では、出場予定だったバッバ・ワトソンがキャンセルしたことで、今週、米国の最上位選手として代表に選ばれた。「国を代表するということは、僕にとってはこれ以上ない名誉」だという。次週の「ドイツバンク選手権」はディフェンディングチャンピオンとして出場。「今週は良い週だったと思う。何かやり直すようなこともない。この調子がもっと上がるように続けていくだけ」と顔を上げた。(ニューヨーク州ファミングデール/桂川洋一)

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