今季未勝利のステンソン やたらと強いプレーオフ「すべては明日決まる」
米国男子ツアーの2014-15年シーズンを締めくくるプレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権byコカ・コーラ」は、3日目を終えて単独首位にジョーダン・スピースが浮上した。
15番(パー5)でバーディ、16番は7mのパーパットを沈めてしのぎ、17番は20mを2パットのパー。大勢のギャラリーが待ち受けた18番(パー3)では、6mを沈めてバーディフィニッシュと得意のパットが炸裂した。パットのスコア貢献率は5.538でフィールド1位。今季の総決算に絶好の位置で挑む最終日だが、軽視できないのが1打差で2位につけるヘンリック・ステンソン(スウェーデン)の存在だ。
この最終戦が、今季米ツアー16戦目となるステンソンは、今シーズン未勝利の選手の中でフェデックスカップランキング最上位の4位。今季3度の2位のうち、2回はプレーオフシリーズに入ってからで、2013年にはフェデックスカップ王者にも輝いている。
驚異的なのは、プレーオフシリーズでの平均ストロークだ。2013年はレギュラーシーズン中の平均ストロークが「69.36」だったのに対して、プレーオフ4戦(うち2勝)は「68.5」。第3戦で敗退した2014年は「70.21」に対して「69.67」。今年は「69.86」に対して「67.14」と、プレーオフでは圧倒的なパフォーマンスを残している。
「今日は少しスイングと格闘していた。でも、まだ全体としてはうまくまとめられているし、まだ優勝争いに絡めている。もう少し良いスコアで回れれば良かったのは確かだけど、すべては明日決まることだから」
ステンソンは、勝てば自力でフェデックスタイトルを獲得できる。もし今年もタイトルを奪うことがあれば、タイガー・ウッズに続き史上2人目の複数回王者となる。(ジョージア州アトランタ/今岡涼太)