全米プロの記憶(1) 中嶋常幸が4大メジャー自己最高の単独3位
2015/08/10 15:39
1988年 第70回大会 オークツリーGC(オクラホマ州)
中嶋常幸と4大メジャーといえば「全英オープン」の記憶が強い。1986年大会には最終日・最終組をプレー(最終順位は8位)。同じく首位を争った78年大会では、3日目の後半17番でグリーン左のポッドバンカーから脱出に4打を要し、このホールだけで9打を叩いて大きく後退。かの有名な、セントアンドリュース17番の“トミーズバンカー”である。
そんな中嶋の4大メジャーベストフィニッシュが、「全米プロ」で生まれていることはあまり知られていないかもしれない。当時33歳の中嶋にとって6度目の参戦となった88年大会は、日本ゴルフ史に残る輝かしい4日間となった。
首位と7打差で迎えた最終日に「67」(パー71)をマーク。通算6アンダーは優勝スコアに6打届かなかったものの、4大メジャー自己ベストの単独3位でフィニッシュした。日本人の大会歴代最高位として、今も塗り替えられずにいる記録でもある。
中嶋は初出場の1983年から1996年まで12回出場し、予選通過は6回。88年の3位、84年の10位タイと2度のトップ10をマークした。
なお、中嶋に次ぐ日本人最高位は、青木功(1981年)と片山晋呉(2001年)が持つ4位タイ。片山は、同年の予選ラウンドを通算9アンダー首位タイで通過。当時マークした2日目までの「131」ストロークは、「全米プロ」の予選36ホール最少ストロークタイ記録として大会史に刻まれている。