M.シームはオーガスタへの“2連勝”なるか
11日(木)にジョージア州のオーガスタナショナルGCで開幕する今季のメジャー初戦「マスターズ」。1日に発表された最新世界ランキングで50位以内に入ったフレドリック・ヤコブソン、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)、リチャード・スターン(南アフリカ)が、新たに滑り込みで出場権を獲得したが、今週開催の米国男子ツアー「バレロテキサスオープン」の優勝者には、マスターズ出場の最後のチケットが付与される。
前週、“悲劇の主人公”となったのはドイツ出身のマルセル・シーム。モロッコ開催の欧州ツアー「ハッサンIIトロフィ」を制した時点では、世界ランク49位となり、マスターズ初出場となるはずだった。しかしステンソンに加え、既に出場権を持つラッセル・ヘンリーが、その数時間後、大西洋の向こう「シェル・ヒューストンオープン」でランキング加算ポイントを獲得。シームは50位に0.03ポイントが届かず、ランク51位となった。
しかし彼は今週、スポンサー推薦を受けて「バレロ―」に出場。モロッコからテキサスに移動し、2日には練習ラウンドを行った。「もちろん、あの場所に行きたい。子供の時からの夢だったから」。小さい頃の憧れは、母国の先輩ベルンハルト・ランガ―、そしてグレッグ・ノーマン(オーストラリア)だった。今週の舞台、TPCサンアントニオは、そのノーマンとセルヒオ・ガルシア(スペイン)の監修コース。欧米ツアーをまたいだ“2週連続優勝”となれば、オーガスタへの道は拓かれる。
今週出場する156選手のうち、既に次週の出場権を持つのはロリー・マキロイ(北アイルランド)、イアン・ポールター(イングランド)、チャール・シュワルツェル(南アフリカ)、マット・クーチャーら18人。シームのほか138選手にとって、最高のボーナスが待っている。