マイク・ウィア単独インタビュー
- 初のレフティとしてのマスターズ優勝、そして初のカナダ人プロとしてメジャーを優勝したわけですが、この成果を達成するために必要なものは、いつごろから整ってきたのでしょうか?
マイク・ウィア
「最終日に大苦戦した1999年の全米プロ選手権だと思う。あの時の苦しみから本当に多くを学んだ。厳しいコンディションの中、タイガー・ウッズは17番で大事なパットを沈め、さらにその勢いで18番でも素晴らしいティショットを放った。タイガーが優勝する姿を見たとき、自分の中で何かが変わったのだと思う。今回の最終日に私が決めたパットの多くは、あの時のタイガーと重なるものがあった。あの1999年での経験が生きているんだと実感している」
- 周囲の方々に聞くと、あなたは完璧主義者だと伺います。今言っていた1999年の全米プロ選手権から今回の優勝まで、あなたはどのようにレベルアップしてきましたか?
マイク・ウィア
「ゲーム全般において成長したと言える。細かく言うとスウィング、チップショットなど、とくにパットはかなり上達している。メンタル面でも強くなりましたが、今回のマスターズで1度だけアイアンで打つ時、判断ミスをしてしまった。第3ラウンド11番での2打目、コース戦略的には風を計算してピンを狙うのではなく、グリーンの右側を狙うべきだったのに、なんとなくピンを狙いたい気持ちにかられてしまった。そんな中途半端な考えで放ったボールは池の方向に・・・。でもラッキーなことに池の淵の傾斜に留まっていて、なんとかボギーで切り抜けられたが、ミスはミス。他のショットは全て、どこに打つべきかしっかりと研究した結果に基づいて打ってきた。テレビ観戦や自分の経験などから、どこに落とすべきかしっかりとした考えをもって臨まなければならない。例えば最終日の12番ピンはグリーンの右奥に切られていたが、上空で風が回っていた。昔ニクラスも風を計算してグリーン左に落としたことを覚えていたので、私もあえてピンを狙わずに、グリーン左を狙った。こういった判断力はすべて経験から得るもの。沢山の過ちから、攻め時と守りに出る時の見極めを学んだ」
- 第3ラウンドの75というスコアから精神的にどうやって切り替えをしたのですか?
マイク・ウィア
「第3ラウンドでは疲れていたせいか、アイアンのショットが非常に悪かった。土曜日の夜は本当に疲労困憊という感じだった。しかし精神的には、後退してしまったというよりも、首位に2打差の最終組で回れるということに対して、前向きに考えようと思った。とにかくしっかりと寝て、体力を取り戻せば大丈夫だと自分自身を信じた」
- 今季はこのメジャーを含めて3勝ですね。2003年のマイク・ウィアはどこまで活躍するのでしょうか?
マイク・ウィア
「まだこのメジャー優勝の実感は沸いていないが、これから数週間の休暇の間にじっくりと振り返ることになると思う。メジャー大会は残り3戦あるし、私にとって大事な試合、米ツアーベル・カナディアン・オープンもある。全力を尽くしていきたい」