2013年 ザ・ホンダクラシック

R.マキロイ、親知らず痛で棄権の波紋

2013/03/02 07:31
18番プレー中に棄権したR.マキロイ。口の中を気にする様子がうがかえる。(Stuart Franklin/Getty Images)

「ザ・ホンダクラシック」初日をイーブンパーで終えた世界ランク1位のロリー・マキロイだったが、大会2日目に待っていたのは忘れてしまいたいような悪夢だった。

10番スタートのこの日、11番のグリーン周りで4打を要してダブルボギーを叩くと、13番でもボギー。16番ではティショットを右の池に入れ、ドロップした3打目も再びグリーンに届かず池に捕まる。5打目でようやくグリーンに載せるも2パットのトリプルボギーとしてしまう。続く17番で3パット、18番の第2打を池に入れた時点で、その後のプレーを諦めることを決意した。

同伴競技者のアーニー・エルス(南アフリカ)とマーク・ウィルソンに握手をして分かれたマキロイは、下記のコメントを発表して大会を去った。

◆マキロイのコメント
「僕の突然の棄権について、心からザ・ホンダクラシックとPGAツアーに謝罪したい。ずっと親知らずの痛みに悩まされていて、近いうちに抜かなければいけない。それが昨夜また痛みはじめて、鎮痛剤を飲んでいた。今朝またとても痛くて、単純に集中することができなかった。ほんとうに辛くて、同伴競技者(のプレー)にも影響しはじめた。この大会には連覇をしようと思って戻ってきた。結果には現れていないけど、ようやく(ゴルフが)良くなり始めたと感じていたんだ。この試合は1年の中でも好きな試合の1つだし、棄権という決断をしなければならなかったことを後悔している。でも、そうせざるを得なかった」。

同組でプレーしていたアーニー・エルスマーク・ウィルソンは、マキロイの痛みには最後まで気づかなかったというが、それぞれ苦しみを思いやっていた。

「明らかに何かが深刻に彼を邪魔していたんだろう。彼は予選通過も難しそうだったし、これ以上その状態で続けることを望まなかったんだろう」とエルス。

「いつもの世界ランク1位のゴルフではなかったね。思ったところに打てていたかったけど、それでも彼は紳士だった。彼は自分のゴルフに戸惑っていたようだし、十分やったと思う」とウィルソン。

さらに、PGAツアーの棄権に関するポリシーと、大会主催者からのコメントも出され、世界ランク1位の“歯痛による棄権”という異変に必死に対応していた。

◆PGAツアーの棄権に関するポリシー
ラウンド中、選手は怪我やその他の治療が必要とされる疾病、深刻な個人的な緊急事態などを理由として棄権することができる。選手はPGAツアーの大会ディレクターか競技委員に棄権の理由を告げ、14日以内にコミッショナーに対して書面でその証拠となるものを提出しなければならない。

◆ザ・ホンダクラシック エグゼグティブディレクター ケニス.R.ケネリー氏のコメント
「ロリーはザ・ホンダクラシックが誇る素晴らしいチャンピオンです。彼の歯は、今朝彼が競技を戦うことに対して、明らかに影響していました。彼はプロのキャリアを始めてからずっと、ザ・ホンダクラシックに対してとても協力的ですし、我々はこの先何年も再び彼が戻ってきてくれることを期待しています」。

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