2009年 マスターズ

今日のタイガー/大逆転を狙ったタイガーは11アンダーを目指しスコアを伸ばしたが・・・

2009/04/13 09:00
16番で首位と1打差まで迫ったが終盤に崩れたタイガー・ウッズ(Jamie Squire/Getty Images)

2009年度「マスターズ」最終日、タイガー・ウッズは午後1時35分にスタート。フィル・ミケルソンとのペアリングとなった注目の組は、多くのパトロンを引き連れてのラウンドとなり歓声が響き渡っていた。摂氏22度まで上がり暖かい一日となったオーガスタ市、午後からは東方向からの風が秒速3.5メートル前後吹いていた。

3日目を終えた時点でリーダーグループとは7打差がついていたタイガーは、前半のパー5で3つスコアを伸ばすことに成功、通算7アンダーでサンデーバックナインに向かった。2番ではバーディ、8番ではイーグルを奪っていた。後半に入ってもいい流れは続き13番、15番、16番でバーディを奪い通算10アンダーまでスコアを伸ばし一時はリーダーと1打差まで詰め寄るものの上がり17番、18番で痛恨の連続ボギーとしてしまい結局通算8アンダーでホールアウト。最終日は33・35=「68」としたタイガー・ウッズは4打差の6位タイで競技を終了した。

昨日に続きスタートホールでのティショットを大きく左に引っかけてしまったタイガー、ボールは8番ホールのフェアウェイまで転がった。2打目はうまく木の上を越えることができてパーで切り抜けることに成功した。今週一度もバーディを奪っていなかった2番のパー5では、グリーン右奥から3打目を寄せてバーディ。その後5ホール連続でパーを重ねたあと、8番のパー5で8メートルのイーグルパットを沈めた。このホールではミケルソンが6個目のバーディを奪いコース内には大歓声が流れていた。

後半に入り13番と15番のパー5で2オンに成功し2パットのバーディでスコアを9アンダーに伸ばしリーダーグループにプレッシャーをかけた。16番のパー3では左奥のピンを積極的に攻めてバーディを奪取、通算10アンダーと今週初めて2桁アンダーにスコアを伸ばした。この時点でトップに1打差と迫る位置まで上昇したタイガーだったが、上がり2ホールでトラブルに陥ってしまう。17番はティショットを左に曲げてしまい2打目はグリーンを狙うことができなかった。グリーン右サイドからのアプローチはピンをオーバーしてしまいボギー。18番はティショットを右にプッシュアウト。狭いスペースを抜けるように狙った2打目は木に当たってしまい2オンに失敗。ピン奥からのパーパットを沈めることができずに上がり2ホール連続ボギー。苦い終わり方でタイガーの「マスターズ」は終わってしまった。

プレー後はCBSのテレビ放送のインタビューに答えて、他のメディアにはインタビューを控えさせてくれと断ったタイガー・ウッズ。テレビインタビューでは下記のように返答した。

-ボクシングのヘビーウエイトファイトのような感じでしたが・・・

タイガー・ウッズ
「朝の練習から調子が悪かったんです。最悪でした。そして1番のティショットも酷いティショットでした。苦しい一日でした」

-フィルが前半スコアを伸ばしていましたが、あなたは我慢する感じだったんでしょうか?

タイガー・ウッズ
「いえ、自分のゴルフだけに集中しプレーを続けました。私は11アンダーを目標としていました。11アンダーで終えることができればいいと思いました。フィルのゴルフは意識せずに11アンダーで終えることを考えていました」

-17番は?

タイガー・ウッズ
「17番はいい感じでティショットを打ったと思いました。左サイドに打ちましたがボールはフェードしなかったです。そこ(2打目)は無理な状況でした」

-膝の状態は1週間どうでしたか?

タイガー・ウッズ
「膝は大丈夫です。問題はありません」

「マスターズ」の最終組という特別な緊張感に加えて、フィル・ミケルソンとのラウンドということでお互いの集中力にプラスアルファーが重なっていた。2人で合計13個のバーディと1イーグルを奪いミラクル逆転劇をお膳立てしたが、最後2ホールのティショットでフェアウェイを外してしまい5度目の「マスターズ」タイトルは来年以降に持ち越しとなってしまった。

次なるメジャー戦は「全米オープン」。10週間後に控えた今年の「全米オープン」の会場は、ニューヨーク州のベスページステートパーク。2002年に同会場で開催となったときはタイガー・ウッズがミケルソンに3打差をつけて優勝している。今後タイガーの出場が予想される大会は、3週間後の「クエイルホロー選手権」と翌週の「ザ・プレーヤーズ」。5月中旬の「HPバイロンネルソン」には2005年以来出場していないので微妙だが、ジャック・ニクラスがホストを務める6月の「メモリアルトーナメント」には必ず出場するだろう。2週間前の「アーノルド・パーマーインビテーショナル」でツアー通算66勝目を飾ったタイガー。「全米オープン」までに優勝数を増やして「全米オープン」でツアー通算70勝目、メジャー優勝15勝目と大台に乗せてくれる事に期待したい。

★ラウンドデータ
・スコア:68(33-35)4アンダー

・イーグル:1ホール
・バーディ:4ホール
・パー:11ホール
・ボギー:2ホール

・フェアウェイキープ率:57.14%(14ホール中8ホール)
・パーオン率:72.22%(18ホール中13ホール)

・合計パット数:30パット(3パット2回)

・ドライバー距離(計測は5番と15番ホール):平均288ヤード

・パー3:通算1アンダー
・パー4:通算2オーバー
・パー5:通算5アンダー

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