【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈1〉】
GDOをご覧の皆様、お久しぶりです。藤田寛之プロのキャディの梅原敦です。今回、この2012年の『全米オープン』のレポートを書かせて頂ける事になりました。藤田さんやコースの様子、またいろんな裏のエピソードなんかをお伝えしていけたらなって思っていますので、よかったら最終日までお付き合い下さい。
前週の「スターツシニア」で芹澤信雄プロのキャディを務めたこともあり、僕は11日(月)にサンフランシスコ入りしたので、コースに出たのは今日12日(火)が初めてでした。
スタート前に18番グリーンの左サイドの上の方にあるギャラリースタンドからコースを眺めたんですが・・・圧巻の景色でしたね。ゴルフ場を見て言葉を失うほど感動したのは初めてかもしれません。
小さい頃に初めて甲子園球場のスタンドに足を踏み入れた時の感動となんか似てたな。そんな威圧感漂う西海岸の名門「オリンピッククラブ」を、今日は1ラウンド回ってきたんですが、まず思ったコースの印象は、ここは“完璧に仕上げられた”コースですね。
ティグラウンドからのアングル、フェアウェイ幅の取り方、強弱を付けたラフの深さ、バンカーの配置とグリーンの状態。どれを取っても全く無駄の無い素晴らしいコースです。このコースなら選手の持っている力を100%試す事が出来るでしょうね。だから、この試合では間違いなく総合的な技術の高い選手が上に来るはず。オーガスタも同じように、全く無駄がない素晴らしいコースだけど、オーガスタの場合は飛距離の出る選手が少しだけ有利ですからね。
今日はマーク・ウイルソン選手と練習ラウンドしたんです。実は10年ほど前に「BCオープン」と言うアメリカツアーの試合で藤田さんとマークが同じ組で回った事があるんですが、その時に見たマークのプレースタイルが好きで、藤田さんはそれからずっと応援していたんです。
それで今回、どうしてもマークと練習ラウンドがしたいと言う事で、藤田さんがマークと同じ「PING」契約の塚田好宣プロにお願いをして間に入ってもらい、夢の練習ラウンドが実現したというわけなんです。さすがにBCオープンで一緒に回った事は忘れていたけど、マークは優しくてとても良い人でしたよ。
そして、偶然か奇跡なのか、なんと予選ラウンドもマークと同じペアリングなんです!藤田さんにとっては、最高の舞台で最高の選手とのラウンド。最高のスタートが切れるといいなと思います。