2018年 全英リコー女子オープン

終盤ロストボールで首位陥落も 比嘉真美子は1打差で週末へ

2018/08/04 06:00
イーグルに笑みを浮かべる比嘉。2位で週末へ

◇海外女子メジャー◇全英リコー女子オープン2日目(3日)◇ロイヤルリザム&セントアンズGC (イングランド)◇6585yd(パー72)

4年ぶり3度目の出場になった比嘉真美子は「69」で回り、通算9アンダーの2位タイ。終盤のミスで一時的に立った首位の座は譲ったが、日本人女子41年ぶり2人目のメジャー制覇へ1打差を追う立場を保った。

2打差トップで終盤17番。雨風の中の2打目は「単純なミス」と左のブッシュエリアへ。ロストボールになり、打ち直しをポットバンカーに入れた。「ここはリンクス。ミスは出る」と24歳。主戦場の国内ツアーで昨季全体56位のサンドセーブ率は今季3位。腕を磨いてきたバンカーショットを1mに寄せ、ダブルボギーで切り抜けた。「落としたけど、あすにつながった」とミスの連鎖を断ち切った。

予選2日間は、攻守で絶妙なバランスを見せた。最も警戒するバンカーを避けるため、この日のティショットは得意な1Wの使用を「3、4回だけ」にし、「距離的にパー5も3Wで届く」と冷静なマネジメントに徹した。一方、チャンスと見るや果敢。前半6番(パー5)ではフェアウェイからの2打目で、迷わず3Wで2オンした。「グリーン周りまで運びたかった。長所のショットが生きた」。10m以上のスライスフックラインを決めてイーグルを奪い、両手を上げた。

2013、14年に出場した全英女子。厳しくも多様な攻め方を許容するリンクスコースは「(世界の選手は)みんな自分のスタイルを持っている。それを披露するのも大会の魅力」。予選同組では、元世界ランキング1位のリディア・コー(ニュージーランド)以上に35歳のモー・マーティンに注目した。14年大会を平均飛距離234yd(当時の全体152位)で制しており「わたしより飛距離は出ない。でもメジャーに勝った。自分自身のことを理解し、マネジメントすれば、こんなに素晴らしい選手になれる」。

1977年「全米女子プロゴルフ選手権」の樋口久子以来の日本勢メジャー制覇という快挙に向かう週末。「まだ半分。自分を理解して、リズムを崩さず、その上で楽しみながらやるのが一番」。浮かれることなく、自然体で臨む。(イングランド・リザムセントアンズ/林洋平)

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