耐えた有村智恵、息切れの上原彩子 ヒヤヒヤの予選通過
海外女子メジャー「ウェグマンズLPGA選手権」2日目が終了。400ヤード超えのパー4が10ホールを数えるなどパワーヒッター有利と目されている今週、5人が出場した日本勢は野村敏京が1オーバー44位、有村智恵と上原彩子はカットライン上の2オーバー54位で決勝ラウンドに進出。宮里藍と宮里美香は予選落ちに終わった。
日本勢最高位の1アンダー29位で最終組から出た有村は、「昨日のショット練習でつかんだものがあって調子が良かった」としながらも、パットが絶不調。バーディは、ピンに絡めてタップインで決めた3番(パー5)、4番のみ。前半6番までに3ボギーをたたくなど噛み合わせも悪く、この日の強みを生かし切れない。
さらに後半13番(パー3)では、1.5メートルを外しての2オン3パット。痛恨のダブルボギーをたたいてカットライン上の2オーバーまで後退し、「生きた心地がしなかった」という。バックナインの最後には、最も難度が高い422ヤードと距離のある18番パー4が待ち受けているからだ。
その中でも17番までパーで耐え、薄暮の中で迎えた最終ホール。ここで、好調なショットが有村を支えた。緩やかなアゲンストの風の中、フェアウェイからピン手前6メートルにパーオン成功。2パットのパーで辛くも決勝進出を決め、「ショットに関しては、また1つ自信になった」と笑顔を交えた。取材対応後、この日35打を費やしたパット矯正のため、駆け足で練習グリーンに移動。沈みかける夕日を浴びながら、1人黙々とボールを転がした。
前半の日本勢をリードしたのは、イーブンパーの48位から出た上原だった。6番(パー3)では、ピン奥から18メートルをねじ込むなど前半アウトだけで2つ伸ばし、通算2アンダーと上位でハーフターン。しかし、長距離ホールが続く後半インに入ると、14番、そして「特に17番、18番はグリーンまで届かないので難しい」という上がり3ホールで連続ボギー。それでも前半の貯金が生き、薄氷の予選通過となった。
代わって日本勢最上位につけたのは、この日5バーディ、5ボギーのイーブンとした野村。「順位は気にしていないので、ラクな気分で回れた。大事なのは、良いゴルフができるかどうか。明日からは攻めるゴルフをしてきたい」。目標に掲げるトップ10フィニッシュに向けて気持ちを高めていた。(ニューヨーク州ピッツフォード/塚田達也)