中井学のウェグマンズLPGA選手権レポート/3日目
メジャー第2戦もいよいよ3日目を終え、最終日を迎えます。やはりタフなセッティングの中では、実力のある選手たちが上位に名を連ねてきました。この日は雨の影響でプリファードライの特別ルールが適用され、やはりショット精度の高いプレーヤーが優勝争いの場に出てきました。
宮里美香選手はスコアを1つ落としましたが、イーブンパーで上出来だと考えていました。同組の2人、ジ・ウンヒ選手とポーラ・クリーマー選手のショットが切れていたため、ひとりバタバタしてしまったという感じもありましたが、その中でよく我慢しました。本当ならもっと落としてもおかしくない内容だったことは本人も認めています。シビアなパーパットも多かったですが、踏みとどまって明日につないだと思います。
優勝争いの鍵を握るのはやはり後半インコースです。特にキーホールを挙げると、もちろんアップヒルでグリーンも小さい最終18番が挙がります。パーを取るのが難しく、1打のリードでは安心できないでしょう。そして、もう1ホールが14番。グリーン手前に細いクリークが流れているパー4です。ティショットがラフに入ると、このクリークを越えて行くことが難しくなります。まずフェアウェイキープが第一条件となるので、ティショットにプレッシャーがかかることでしょう。
しかしながら、この難易度の高い2ホールに挟まれた15番からの3ホールはバーディホールになってきます。150ヤード前後のパー3、セカンドショットをウェッジかショートアイアンで打てるパー4、そして風がフォローに吹くパー5が並びます。14番をうまく切り抜け、17番までにスコアを伸ばして18番へ、という流れが理想です。
宮里藍選手はトップと5打差となりましたが、チャンスはまだ残されているはずです。最終日は前を走る選手がどれだけ上位にプレッシャーをかけられるかがポイント。カリー・ウェブ選手がこの3日目に「68」をマークしたようなプレーができれば、後続はしびれてきて、勝負になります。
藍選手は上位でプレーをしていますがここ3日間、2~3メートルのバーディチャンスをものにできていないシーンが目立ちます。本人は思ったところには打ち出せているので、グリーンと合ってくれば追いつくきっかけとなるでしょう。(ティーチングプロ/WOWOW解説)