2019年 スウィンギングスカート台湾選手権

米ツアー2戦目の収穫と課題 渋野日向子“壁ドン”から意地

2019/11/03 20:00
スタンドの壁に直撃させた渋野日向子。奥のラフからアプローチを打った

◇米国女子◇スウィンギングスカートLPGA台湾選手権 最終日(3日)◇ミラマー・ゴルフカントリークラブ(台湾)◇6504yd(パー72)

47位から最終日を出た渋野日向子は「69」で回り、通算3アンダーの39位で米ツアー2戦目を終えた。台湾のファンを存分に魅了したが、優勝したネリー・コルダとは15打差。収穫、課題を洗い出し、本格参戦1年目の国内最年少賞金女王へ向けて、再び期待高まる日本ツアーへ身を投じる。

ドスッ! 全英覇者の反撃は鈍い音から始まった。インからスタートして前半18番(パー5)、クロスバンカーからの第3打がトップし、ギャラリースタンドの壁に直撃した。「冷や冷やしました。“壁ドン”ですよね」。グリーン奥のラフからの第4打はショートさせたが、下り傾斜をつたうチップインパーでピンチを回避した。

苦戦し続けた不慣れな芝質もあって5番に3パットのダブルボギーをたたいたが、強風となった後半は5バーディの“固め打ち”。8番では身長よりも深い右ガードバンカーから56度で30cmに寄せて、この日6つ目のバーディを奪った。3週間前に同じモデルの新品を入れた56度は今年すでに6本目。青木翔コーチによれば、すでにフェースの溝がすり減り、今週はバンカー練習を若干減らした。クラブ交換のペースが、右肩上がりの成長曲線を支える練習量を物語る。

収穫と課題ある米ツアー2戦目を終えた渋野日向子

大会を通じたパーオン率は今季国内ツアーより12ポイント低い、58%。特有の強風が持ち味を消す環境で、「今日満足と言ってはダメだけど、4日間では少しは成長を感じてもらえる内容だったと思う。一番勉強したかったアプローチも。ただ、日本にはない芝で、バリエーションは少し増えたと思う。上手い選手のアプローチを見て、少しは良いイメージを持てた」。

初日同組で「全米女子」優勝のイ・ジョンウン6(韓国)からは「笑顔が本当に素敵。ただ、集中したときに迫力がある」と評された。他選手からも、来季以降の動向を気にかけられている、という。大会を主催するスウィンギングスカートの会長からは「台湾で(渋野)公式ファンクラブを作りたい」と熱望された。ツアー規定などを踏まえた上で、ツアーメンバー登録は見送る意向の渋野だが、「米ツアーの雰囲気は、すごく良かった」と話した。

「日本の芝で(海外選手たちは)今度はどんなアプローチを打つのか見たい。ショットももっと必要。あとはパットを決めないと」。国内では約1500万円差のランク2位からの逆転劇へ。変わらない愚直なスタイルで、まずは第一関門となる、次週の日米ツアー「TOTOジャパンクラシック」で“世界”を迎え撃つ。(台湾・新北市/林洋平)

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