ツアープレーヤーたちの里帰り<宮里優作>
先週の「アジア・ジャパン沖縄オープン」で、久しぶりに里帰りした宮里優作。那覇空港に降り立った早々に、「時差ボケにかかってしまった」という。
大学時代から移り住み、今は妹・藍さんと二人暮しの仙台から飛行機で約3時間かかるとはいえ、日本国内。それなのに「時差ボケ」とは、いったいどういうこと・・・?!
「沖縄の人はみんなのんびりしているせいか、時間がたつのが本土に比べて倍以上、ゆっくりと過ぎていくように感じるんですよ。たとえて言えば、まるでハワイに来たみたいな・・・。周囲のペースにつられて行動していたら、『あら、いつの間にか夜になっていた』みたいな、ね(笑)。久しぶりに帰ってきたら、しばらくはそのギャップに戸惑って、沖縄独特の『時差ぼけ』になってしまうというわけなんです」。
沖縄気質を表現するのに、よく使われる言葉に「うちなー(沖縄)時間」というのがあるそうだ。たとえば、沖縄の人と朝10時に約束したら、少なくとも10時30分までは気長に待つ覚悟をしたほうがいい、というもの。それくらい沖縄の人はおおらかで、時間にこだわらないと、言われている。
冬本番の本土に比べてこの時期は、日中は半袖でも十分に過ごせる温暖な気候と、どこまでも広がる青い空と海。美しく、豊かな自然が人々を「なんくるないさ(なんとかなるさ)」と、伸びやかな心にさせるためだろう。
故郷の良さは、離れてみて初めて気づくもの。宮里も例外ではなく、帰郷するたびに「沖縄の良さを発見する」という。実家に帰れば母・豊子さん手料理の沖縄ソバやてびち(豚足)料理に舌鼓を打ち、その思いをさらに強くする。「長く離れていればいるほど、ふるさとが好きになっていくんですよ」しみじみと話す宮里。
2005年は自身のプレーで、故郷の良さをもっともっとアピールしていきたいところだ。